W杯優勝には、ジンクスという大きな壁が立ちはだかる。そのジンクスだけで今回の優勝国を予想してみよう。
有名なところでは、「南米開催のW杯では南米の国が優勝する」。過去4度の南米開催のW杯(1930年ウルグアイ、50年ブラジル、62年チリ、78年アルゼンチン)では、すべて南米勢が優勝している。今回も南米優位は変わらない。
そして、「W杯開催経験のない国は優勝できない」。優勝経験のある8ヵ国(ウルグアイ、イタリア、西ドイツ=現ドイツ、ブラジル、イングランド、アルゼンチン、フランス、スペイン)は、いずれも自国でW杯を開催したことがある。今大会、以上のふたつの条件をクリアしているのはブラジル、アルゼンチン、チリ、ウルグアイの4ヵ国だけだ。
優勝国の監督にもジンクスがある。なぜか「外国人監督の下では優勝できない」のだ。確かに、前回南アフリカ大会王者スペインのデル・ボスケ監督以下、06年ドイツ大会優勝国イタリアのリッピ監督、02年日韓大会優勝国ブラジルのスコラリ監督、98 年フランス大会優勝国フランスのジャケ監督などなど、これまですべての大会で自国の監督が母国を優勝に導いている。今大会、前述の4ヵ国ではチリが外国人監督(アルゼンチン人のサンパオリ監督)に指揮を委(ゆだ)ねている。ということで、残るはブラジル、アルゼンチン、ウルグアイ。
ここで驚愕の法則をお伝えしよう! 注目したのは直近4大会の監督の髪型だ。98年のジャケ監督は見事な白髪。02年のスコラリ監督はハゲ。06年のリッピ監督は見事な白髪。10年のデル・ボスケ監督はハゲ。な、なんと、「白髪→ハゲ→白髪→ハゲの順に優勝している」ではないか! この法則どおりにいけば、今大会の優勝監督は白髪ということになる。開催国ブラジルのスコラリ監督(ハゲ)は、ここでまさかの敗退!
「白髪+メガネ」といえば…
優勝の行方はアルゼンチン対ウルグアイの一騎打ちに! アルゼンチンのサベーラ監督、ウルグアイのタバレス監督はともに自国出身の白髪だ。何か違いはないのか?
このふたりと歴代優勝監督の顔写真をもう一度、よ~く見比べてみると……あった! 見落としていた重要な事実が! カギを握るのはメガネ。ウルグアイのタバレス監督はメガネをかけている。98年のジャケ監督も、06年のリッピ監督もメガネをかけているではないか! 「白髪+メガネ」のジンクスがあったのだ。つまり、ブラジルW杯優勝はウルグアイで決まりだ!
この予想結果について、サッカーライターの杉山茂樹氏に聞いた。
「ウルグアイの優勝? 十分あり得ます。伝統的に“南米のイタリア”と呼ばれるほど堅守のチームですが、今回は前線にカバーニ、スアレスという強力なツートップがいます。カバーニは昨季のセリエA得点王、スアレスは今季のプレミアリーグ得点王。世界屈指のコンビといっていい。フォルラン(セレッソ大阪)を含め、相手DFに的を絞らせない彼らの高速カウンターは破壊力抜群。力は同じグループDのイタリアやイングランドより上です。スペイン、ドイツ、ブラジル、アルゼンチンの“四強”に続く立派な優勝候補ですから」
ウルグアイ、64年ぶりの優勝がハッキリ見えてきたぞ!
ところで、「白髪+メガネ」といえば、ほかにも誰かいたような気が……。そうそう、われらがザッケローニ監督も、最近はメガネをかけているシーンがしばしば。もはやガケっぷちに立たされた日本だけど、まだ優勝の可能性も残されているってこと? ザックさん、コロンビア戦はメガネをかけて!