4月、5月となかなか波に乗り切れず、原監督の顔色も優れなかった巨人。交流戦の序盤でも突然のコーチの配置転換、主力打者である長野(ちょうの)の“9番降格”といった不穏な事態が続いた。もともと「次期監督は松井秀喜氏で決まり」という観測があるため、いよいよ外野がうるさくなり始めるか、と思われたが……。
「それでも、代わりの選手が次から次へと出てくるのが巨人。投手では3年目の今村、4年目の小山(こやま)らが台頭し、野手でも亀井が故障から復帰。広島の失速のおかげで、いつの間にかリーグ首位です(苦笑)。攻守の要(かなめ)である阿部が本調子に戻らない限り、今後も猛ダッシュとはいかないでしょうが、やはりどう転んでも、連敗が続いて下位に落ちる可能性は低い気がします」(スポーツ紙デスク)
となると、今後の巨人の“政治案件”はナベツネ(渡邉恒雄[つねお]最高顧問)対清武英利(きよたけひでとし)元球団代表の法廷バトルくらいか。
一方、何やら深刻そうなのが、交流戦で下位に低迷するライバルの阪神だ。
「落ちてきてしまいましたね、ついに……」
関西のテレビ局関係者は、こう言ってため息をつく。一応まだ3位なのに、元気がないですね。
「そりゃそうですよ。巨人には未来を感じさせる選手がたくさんいるのに、わが阪神はサッパリ」
彼がショックを受けたのは5月31日、6月1日に甲子園球場で行なわれた、阪神対巨人の二軍の交流試合だったという。
「僕ら、初めて巨人の二軍選手を間近で見たんですが、彼らの体つきの立派なこと! 阪神と同じウエスタン・リーグでは、ソフトバンクも若手の獲得・育成に定評があるんですが、巨人の若手も将来が楽しみな選手ばかりでした。それに比べて、阪神の若手の小粒さといったら……(涙)」(前出・テレビ局関係者)
阪神の今後はマートン次第?
じゃあ、後半戦で二軍から“救世主”が現れる可能性も低い?
「もう、あとはどこまで落ちるかですよ。中日はすぐ後ろにいるし、DeNAも投手が安定してきたらわかりません。まあヤクルトはおいといて、最悪5位は覚悟してます」(前出・テレビ局関係者)
そんな阪神の今後を左右するのは、主軸打者マートンの“精神状態”なのだという。
「審判に対する不満の爆発、守備や走塁での緩慢プレー。これがマートンが悪くなるときの典型的なパターンで、チーム全体に悪影響が及びます。すでに6月上旬に一度“発症”して途中交代させられたことがありましたが、もし6月中に打撃の調子が戻らず、再び彼が爆発するようなことがあれば、おそらく二軍行きでしょう」(スポーツ紙・阪神担当記者)
ただし、阪神にはマートンの代わりはいない。福留(ふくどめ)は絶不調で二軍に落ちたばかりだし、欠点が露呈しつつある新外国人ゴメスもこれ以上の活躍は期待薄。かといって、前述のように望みを託せる若手も皆無……という惨状だ。
「マートンが一軍から消えたとき。それが今季の阪神の“終わり”です。そうなれば、早々に後任監督人事などの話題が関西マスコミをにぎわすことになるでしょうね(苦笑)」(前出・阪神担当記者)
関西限定で真夏にストーブリーグ開幕……という悪夢も!?