JRA競馬学校騎手課程32期生の公開模擬レースが10月8日、千葉県白井(しろい)市の競馬学校で行なわれた。
会場には例年の約4倍、1050人ものファンが集まり、その視線を一身に集めたのが藤田菜七子(ななこ)だった。
小6の時にTVで競馬を見て、「カッコよくて、騎手になるのが夢になった」と語る彼女。今後行なわれる試験に合格すれば、来年3月には騎手としてデビューすることとなる。
1996年に牧原由貴子、田村真来(まき)らとともにJRA初の女性騎手となった細江純子氏は、藤田の才能に太鼓判を押す。
「教官が『騎乗技術は歴代女性騎手の中でNo.1』とおっしゃっていました。デビュー後、騎手は騎乗依頼があってこそなのですが、彼女はあれだけかわいくてアイドル性も十分。きっと女性ジョッキーの新たな境地を切り開いてくれると思います」
模擬レース後、藤田は「トレーニングはつらいけど、日々精進して、誰からも信頼されるようなジョッキーになりたい」と抱負を口にした。
来春、桜の咲く頃、16年ぶり史上7人目のJRA女性騎手が、馬上で笑っているはずだ。
(写真/日刊スポーツ)