阪神・金本知憲(ともあき)、巨人・高橋由伸、そしてDeNA・ラミレス――。
この秋、セ・リーグに鳴り物入りで3人の新監督が誕生し、いずれも就任会見には100人以上の報道陣が詰めかけた。
メディアの注目度、集客力、関連グッズの売り上げなど球団の営業面では大きなプラスになりそうな“劇場型監督”だが、肝心のグラウンドで結果を残せるのは誰か?
3人の共通点は外野手出身で40代と若いこと、そして指導者としての経験が少ないこと(金本監督はゼロ)。いずれもチームの再建を託されているわけだが、実はファンの期待に応える“合格ライン”に一番近そうなのはDeNAのラミレス監督だという。現役時代の彼を知る巨人関係者が語る。
「一般的には『ゲッツ!』や『アイーン』などの陽気なパフォーマンスの印象が強いでしょうが、性格は意外と細かい理論派。巨人では坂本勇人(はやと)らに直接打撃指導したり、データを基に選手たちへアドバイスするなど現役時代からまるでコーチのような振る舞いでした。
当時の選手たちの中で、一番研究熱心だったのもラミレス。しょっちゅうスコアラー室にやってきては、相手チームの投手の情報に加え、捕手がどうリードしているかといった傾向まで自分で調べていましたからね」
こうした研究熱心さが、外国人選手初の2千本安打達成につながったのだ。
また、監督就任会見で「グラウンドでは日本語で話します。皆さんが思っているより話せますよ」と語っていた通り、日本在住歴が長いだけにコミュニケーション面も心配なさそうだ。
「中畑清(なかはたきよし)前監督は、よくも悪くも目立つ人。チームの対外的な顔、もっといえば“営業部長”としてはこれ以上ない人材でしたが、実はあれでいて選手やコーチに対する好き嫌いが激しく、チーム全員が一丸となっていたわけではありませんでした。
その点、ラミレスは好き嫌いを表に出さないタイプ。『監督になったらパフォーマンスは封印する』とはっきり口にしているのも、自分が目立ちすぎることなく、選手たちに好かれたいという気持ちの表れでしょう。元々、日本で監督をやりたくて仕方がなかった人だけに、このチャンスは絶対に成功させようと思っているはずです」(在京テレビ局関係者)
今年まで10年連続Bクラスと低迷が続いているDeNAなら、Aクラス入りすれば十分に合格点をもらえるというハードルの低さも好材料。ラミちゃんスマイル炸裂なるか?
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