日本代表の活躍により、ここ数年でもっともラグビーに注目が集まっている今、国内リーグ「トップリーグ」(以下、TL)が開幕する。

最近、ラグビーファンになったばかりの人には馴染みが薄いかもしれないが、実はこのTL、日本の国内リーグと侮るなかれ。W杯でプレーした日本代表選手たちの他、南半球の世界的選手が多数プレーしているのだ。

なぜ、彼らはTLでプレーしているのか? 『ラグビーマガジン』の田村一博編集長によると、日本代表「サンウルブズ」も参戦する国際大会「スーパーラグビー」との日程が重なっていないことが大きいという。

「彼らにとっては、稼ぎ口をふたつ確保できるわけですから。しかも、TLは試合数が少ない上、コンタクトがスーパーラグビーほど激しくないので体に負担がかからず、無理なくかけもちができる。さらにNZや豪の選手にとっては、自国との距離的な近さや時差のなさ、南アの選手にとっては日本の治安の良さが魅力に映っているようです」

ラグビージャーナリストの村上晃一氏もこううなずく。

「さらには、自国を出て異質の文化の中でリフレッシュしてみたいとか、テンポの速い日本のラグビーを経験して、今後のプレーに生かしたいといった動機もあるようです」

では、おふたりに聞きたい。ズバリ、今季最大の注目外国人選手は?

「なんといっても、NTTドコモに加わったイズラエル・フォラウ(FB)。W杯で準優勝した豪代表のスーパースターでスピード、ハイボールのキャッチ力など何をとっても別格です(※この取材後の11月10日、W杯で痛めた右足首の治療に専念するため今季入団を見送ると発表)。さらにドコモにはエベン・エツベス(LO)、ハンドレ・ポラード(SO)と南アの現役代表も新加入しました」(田村氏)

「近鉄に新加入したふたり、南ア元代表ピエール・スピース(No8)の強烈な身体能力、同現役代表ダミアン・デアリエンディ(CTB)の突破力も必見です」(村上氏)

チームを追うも、それぞれの選手を追うもよし。日本代表の選手を追っても、世界のスーパースターを追っても楽しめる。間違いなく過去最高に盛り上がる今季のTLをスタジアムで、そしてTVの前で徹底的に楽しむべし!

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