英プレミアリーグで弱小チームのレスター・シティが首位をキープし、いよいよ佳境へ…

奮闘を続ける岡崎慎司ともども応援せずにはいられない! 

世界最高峰の舞台である英プレミアリーグで、開幕前には“アンダードッグ(かませ犬)”と見られていた弱小チームのレスター・シティがシーズン終盤に入っても首位の座をキープしている。

当然、地元は大盛り上がり。2月27日にホームで行なわれたノリッジ戦では、決勝ゴールが決まった瞬間にスタジオが文字通り“揺れ”、500mほど離れた地震観測計がマグニチュード0.3を記録したほどだ。

それにしても、開幕前には降格候補と目されていたチームが難敵を次々と打ち破り、リーグ終盤を迎えてもまだ首位でいられるのはなぜなのか。日本語のみならず英語も堪能なイタリア人サッカージャーナリスト、チェーザレ・ポレンギ氏の意見はこうだ。

「前線から最終ラインまでコンパクトに戦えているから、相手にスペースを与えていない。攻撃はカウンター主体だけど、少ないチャンスをしっかり得点に結びつけている。そして何より、チームの全員がすごく頑張ってるよね」

ただ、レスターの躍進は自らつかみ取ったというより、いくつかの幸運が重なって転がり込んできたと見るべきなのかもしれない。ベテランのサッカージャーナリスト、後藤健生氏が言う。

「今季のプレミアは、ビッグクラブがふがいなさすぎました。マンチェスター・ユナイテッドも、マンチェスター・シティも、アーセナルも、チェルシーも、巨額の資金を投じて強化しながらそろってもたつき、その間隙を突いてレスターが勝ち星を拾っていったのです。

しかも彼らはレスターの好調ぶりを目の当たりにしながら、『いつかは落ちていく』と高をくくり、レスターとの直接対決の際でも特に対策を講じずに漫然と受けて立った。結果、手痛い負けや引き分けを喫するチームが続出しました」

とてつもない価値や意味

このままレスターがプレミアを制することになれば、そこにはとてつもない価値や意味があるのでは。

「プレミアはもちろん、スペインやドイツなどのリーグも含め、昨今はお金がすべての時代。懐に余裕のあるクラブが一流プレーヤーを買いあさって圧倒的な戦力を手にし、優勝争いをできるのがリーグ中2~4チームくらいしかない状況の中、対極にあるレスターのようなチームがプレミアの覇者になるのは痛快そのもの。

イングランドはもちろん、他の国の同じような規模のチームに『ウチでもレスターのようになんとかやれるんじゃないか』という希望も与えられます」(後藤氏)

果たして、このまま頂点を極められるのか? 発売中の『週刊プレイボーイ』16号では、レスター優勝の可能性から現地での岡崎の評価まで、さらに詳しく検証しているのでお読みいただきたい。

■週刊プレイボーイ16号(4月4日発売)「岡崎&レスターのミラクル優勝の現実味!」より