今季、「最多安打記録」と「メジャー通算3000本安打」という、ふたつの偉大な記録に挑戦するマーリンズのイチロー。MLBの公式サイトでは記録の達成日を当てるプレゼント企画まで開催される騒ぎだ。
ただ、その一方で今季中の達成を危ぶむ声も聞こえる。
「守備、走塁はいまだにメジャーでもトップクラスのイチローですが、近年の数字が示すとおり、打撃ではさすがに衰えが目につくようになってきました」(某スポーツ紙メジャー担当記者)
メジャー1年目の2001年から続いたシーズン200安打と打率3割は11年に途切れ、昨年はついに100安打にも満たなかった。
「昨年は出場機会が153試合、438打席もあったことを考えれば、打率.229、91安打という数字はイチローにとっても不本意でしょう。“安打製造機”といわれたその打撃に徐々に陰りが見えてきたことは否定できません」(前出・メジャー担当記者)
そんなイチローが今季、偉大な記録を更新するには「3つの壁」をクリアしないといけないという。
ひとつ目の壁はマーリンズのドン・マッティングリー新監督だ。
昨季まで名門ドジャースを率い、ナ・リーグ西地区で3連覇を果たした名将だが、彼がキャンプ前、今季のイチローの起用法についてこんなコメントを発しているのだ。
「去年のイチローは必要以上にプレーした。今季もそうなることは、チームにとって望ましいことではない」
イチローの出場機会が激減も?
前出の某スポーツ紙デスクが解説する。
「この発言が『4番目の外野手であるイチローが多くの試合に出るということは、自陣の外野手陣にケガ人が出ているということなので、チームにとって望ましい状況ではない』という意味なのか、それとも『ピークを過ぎたイチローが試合に出すぎるのはチームの勝利にとって望ましくない』という意味なのか、はっきりしません。
ただ、そのどちらにせよマッティングリー新監督がイチローの出場機会を減らそうと考えていることは間違いありません」
では、ふたつ目、3つ目の壁とは? 発売中の『週刊プレイボーイ』17号では、メジャー最高齢野手となったイチローが直面する「3つの壁」について紹介。今季中の記録達成の可能性について、様々な角度から検証しているのでそちらもお読みいただきたい!
(取材・文/本誌ニュース班)