裏カジノショックで揺れる日本バトミントンだがメダル候補の有力選手は他にも!

金メダル候補のエース、桃田賢斗が裏カジノショックでリオ五輪不参加となった日本バトミントン。皮肉なことに、桃田は謝罪会見前日の4月7日に更新された最新の世界ランキングで自己最高の2位になった(現在は3位)。

世界トップの選手たちが各地を転戦するスーパーシリーズ(SS)の大会や、昨年12月に行なわれたSSの年間上位8人によるファイナルの男子シングルスで日本勢として初めて優勝するなど、リオ五輪での金メダル獲得も期待されていた桃田。それだけに不参加は日本バドミントンにとって大きな痛手である。

だが、スポーツライターの折山淑美氏はこう語る。

「それでもまだ日本はメダル3個、そのうち2個が金メダルという可能性があります。前回ロンドン五輪では男女シングルス、男女ダブルス、混合ダブルスの5種目すべてで中国が金を獲得し、他国を圧倒しました。しかし、その後の4年間で日本勢が大きく躍進を遂げたのです」

そう、今の日本バドミントンには桃田以外にもメダル候補の有力選手がごろごろいるのだ。

「筆頭は女子ダブルスの髙橋礼華、松友美佐紀ペア。最新の世界ランキングでは昨年12月以来となる1位に返り咲きました。女子シングルスの奥原希望(のぞみ)も世界ランキング3位。現在ランキング1位の選手を2度破ったこともあり、注目です。同じく女子シングルス11位の山口茜もロンドン五輪の金メダリストを倒したことがあるなど女子は層が厚いですね。

一方の男子では、ダブルスの早川賢一、遠藤大由(ひろゆき)ペアに期待したいです。世界ランキングは6位ですが、昨年の世界選手権で銅メダルを獲得しています。リオで金メダル2個以上というのは現実的な数字です」(折山氏)

近年のバドミントンは、ラケットの軽量化などの影響でシャトル(羽根)のスピードが上がり、粘って相手のミスを待つスタイルでは勝ち切れず、よりオフェンス力が問われる時代。そのため鋭角にショットを打てる長身選手が有利とされる。

しかし、ダブルスの髙橋は164cm、松友は159cm、シングルスの奥原も156cmしかない。にもかかわらず、世界と戦えるのはなぜか?

その裏側には日本バドミントン協会を筆頭に、関係者が長年推し進めてきた地道な強化策があった。

発売中の『週刊プレイボーイ』18号では、実はメダル候補だらけの日本バトミントン躍進の背景や長年の改革について紹介。桃田の離脱に肩を落としている人にも是非お読みいただきたい。

(取材・文/水野光博)

■週刊プレイボーイ18号(4月18日発売)「ぐゎんばれ! 実はメダル候補だらけの日本バドミントン!」より