“神様”マイケル・ジョーダン率いるシカゴ・ブルズと今季、そのブルズのレギュラーシーズン最多勝利記録を20年ぶりに塗り替えたゴールデンステイト・ウォリアーズ。果たして、NBA史上最強のチームはどっちなのか!?
もちろん、実現不可能な対戦であり、どちらが強いかの答えなど出しようがない。ただ、それでもファン心理としては、どちらが強いのか、つまり史上最強のチームがどちらなのか、やはり気になるところ…。
そこで今回、発売中の『週刊プレイボーイ』22号では、4人の識者に“時空を超えた頂上決戦”をシミュレーションしてもらった。登場するのは、田臥勇太選手(リンク栃木ブレックス)、ゆず・北川悠仁氏、麒麟・田村裕氏、アメリカ在住のスポーツライター・宮地陽子氏だ。
前提となるラインナップは、まず黄金時代のブルズがこちら(G=ガード、F=フォワード、C=センター)。
G=ロン・ハーパー、マイケル・ジョーダン、F=スコッティ・ピッペン、デニス・ロッドマン、C=ルーク・ロングリー。サブにはトニー・クーコッチ、スティーブ・カー。ヘッドコーチはフィル・ジャクソンだ。
対して、ウォリアーズの布陣は、G=ステファン・カリー、クレイ・トンプソン、F=ハリソン・バーンズ、ドレイモンド・グリーン、C=アンドリュー・ボーガット。サブにはアンドレ・イグダーラ、ショーン・リビングストン。ヘッドコーチは黄金時代のブルズに在籍したスティーブ・カーである。
この夢の対戦カードの行方を4人はどう予想したのか? まずは日本を代表するPG(ポイントガード)で、日本人唯一のNBA経験者でもある田臥選手がこう語る。
勝敗を分けるポイントはロッドマン?
「悩みましたが、4勝3敗でウォリアーズだと思います。ホームゲームのチームの時代のルールを採用するとして、勝敗を分けるポイントはロッドマンだと思います。
デトロイト・ピストンズ時代のロッドマンなら、ドレイモンド・グリーンを抑えられると思いますが、96年以降のロッドマンのディフェンスはインサイドに特化しています。97、98年のファイナルでユタ・ジャズのカール・マローンを抑えたレベルなので、インサイドではグリーンを抑え切るでしょう。ただし、グリーンがアウトサイドに張った場合、対応できないのでは。
さらに、カリーとグリーンでピック&ロールをした場合、スイッチしたロッドマンがカリーを守れるとは思えません。もちろん、名将フィル・ジャクソンは対策を打ってくると思いますが、カリーの場合、誰がマークしてもほんのわずかなスペースがあるだけでシュートを打てるので、ハンドチェックが厳しく笛を吹かれる現在のルールでは、完璧に抑えるのは不可能に近い。
結果、ウォリアーズが現行のルールで行なうすべてのホームゲームで勝利し、勝ち切るのではないでしょうか。
もちろん、現在のルールならジョーダンも毎試合40、50点取るでしょう。それでもウォリアーズのベンチの厚さ、そしてブルズにない若さで、第7戦までもつれると、ウォリアーズがわずかに上回るのではないかと思います。
どちらのチームでプレーしたいかですか? ハーフコートでしっかり攻めるスタイルのブルズより、アップテンポなウォリアーズのほうがより楽しそうなので、ウォリアーズでプレーしてみたいですね」
では、他の3人はどう予想したのか? この記事の全文は発売中の『週刊プレイボーイ』22号に掲載しているので、そちらを是非お読みいただきたい。
(取材/水野光博)