今度こそ芸人が五輪の舞台に立つ! 4年前、ロンドン五輪の代表選出をめぐって大騒動になった“カンボジア人”ランナーの猫ひろしが、ついにリオデジャネイロ五輪・マラソンのカンボジア代表選手となった。
念願の大舞台で狙うのは記録か、笑いか? 直前調整のため来日していた本人を直撃した!
「5月のカンボジア代表選考会で1位を取って、あとはいろんな判断にまかせるしかなくて、正式に五輪出場が決まったときはやっぱり安心しましたね。4年前はロンドン五輪代表内定後に参加資格取り消しの通達があったので…。また同じことが繰り返されたらどうしようと少し不安だったんです」
五輪内定の連絡があったときは、とりあえず心を落ち着けるために、あえて家族ではなく、よしえつねおという後輩芸人に真っ先に電話したと言う。
「『決まったよ』って言ったら、『何がですか? 営業ですか?』って(笑)。もちろん、その後は家族や親、事務所の先輩の久本(雅美)さんや柴田(理恵)さんにも連絡しました」
4年前に五輪出場が消滅した直後は批判も多く、3ヵ月ほど走れない状態にもなった。
「走るとなぜか足がむくんでしまって、大きい病院で検査しても原因がわからない。たぶん、精神的なものだったんでしょうね。
でも、だんだん症状がよくなって、2012年10月の『ちばアクアラインマラソン』にゲストランナーとして参加したんです。そこで、病明けで思うような練習ができていなかったにもかかわらず、2時間35分52秒という(当時セカンドベストの)タイムが出て。そのときですね、もう一回チャンスをもらえるなら五輪を狙ってみようって思ったのは」
以降は、年に3、4ヵ月はカンボジアで過ごし、ひたすらトレーニングに打ち込んだ。空き時間には新ギャグも考案し、「ざっと500以上は作りました」と振り返る。
しかし「リオ五輪では一切ボケない。マジメにやる!」と言うから、マラソンにかける情熱は本物だ。ただし、ゴール後は別。「ちゃんとインタビューに答えた上で、4年分の思いの詰まった一発ギャグを披露します。楽しみにしていてください!」と力強く語った。
発売中の『週刊プレイボーイ』33号では、カンボジアの男子マラソン代表として出場する猫ひろしのインタビュー全文を掲載。お見逃しなく!
(取材・文/高篠友一 撮影/ヤナガワゴーッ!)
■週刊プレイボーイ33号「不定期連載 リオ五輪の星インタビュー番外編猫ひろし(男子マラソン)」より