ACミラン在籍4シーズン目にして大ピンチの本田圭佑

本田圭佑が大ピンチだ。ACミラン在籍4シーズン目にして、出場機会をほとんど得られていないのである。

今季から就任したモンテッラ監督は、右FWに若手を抜擢。すると、その若手は指揮官の期待に応える活躍を続け、同じポジションを持ち場としていた本田はベンチ要員となってしまった。セリエA11節終了時点で、本田がピッチに立てたのは3試合のみ。合計プレー時間はわずか81分にとどまっている。

しかも、ようやく今季初先発となった10月26日のジェノア戦では、ひとりだけオフサイドラインを上げ損ねて先制点を献上し、メディアの集中砲火を浴びる始末。

現地在住の日本人ジャーナリストのA氏はこう話す。

「その翌日、大手スポーツ紙は『本田起用は失敗』と書き立て、一発退場したDFの選手とともにチーム最低点の4(10点満点)をつけました。また、別の大手紙は、本田のことを『ジェノア(相手チーム)の選手としてプレーしていた』と皮肉り、同じく久々の先発ながら低調だったMFの選手と彼のことを『失望させた。たったふたりを代えただけでミランは崩壊した』と酷評。

もともと本田がミラン入りしたときから、ミラノのメディアやファンは彼の実力を疑っていたし、結果も出していないのにサポーター批判を展開したりしていたので、決して好意的には見られていませんでした。そこへあのミスですから、ここぞとばかりに叩かれた格好です」

中田英寿とは全然レベルが違う

さらにこの試合は、現地のラジオにも格好のネタを提供してしまったらしい。日本で活動するイタリア人サッカージャーナリスト、チェーザレ・ポレンギ氏が言う。

「向こうで毎日放送されている人気番組の中で、イタリア屈指のサッカー記者がジェノア戦について言及し、『今の本田はミランの役に立たない。ウイング(右FW)としてもトップ下としても中途半端。本田はかつてイタリアでプレーした中田英寿とよく比較されるけれど、全然レベルが違う』と一刀両断したんです。

まあ、ミランの、しかも10番を背負った選手があんなプレーをしたら、そう言われても仕方がないでしょうね」

現監督からは低評価。たまに試合に出ても見せ場なし。しかも、今季限りでクラブとの契約が切れるとあって、イタリアでは本田が今季限り、早ければ今季途中でミランから移籍することが確実視されているという。

はたして、年明けの1月に本田の移籍はあるのか?

月曜発売の『週刊プレイボーイ』47号では、ミランからの移籍がまったなしとなった本田の「劇的再生プラン」について探った。世界のどのクラブを選べば、本田が輝きを取り戻せるのか分析している。是非ご覧いただきたい。

(写真/ヤナガワゴーッ!)

■週刊プレイボーイ47号「ぐゎんばれ!! “ミラン戦力外”本田の劇的再生プラン!!」より