高校野球の大スターといえば、早実の清宮幸太郎内野手(同校2年)。
15日に行なわれた明治神宮大会決勝では履正社に敗れたものの、高校通算76号となる先制ソロを放つなど、相変わらずの怪物ぶりを見せつけた。
在京球団のスカウトが目を細める。
「秋の東京都大会では5打席連続三振を喫するなど、スランプという話もあったけど、まったく心配ないね。来年のドラフトは間違いなく、清宮が軸となるだろうね」
気の早い関係者からは「来年のドラフトでは何球団が清宮を1位指名するのか?」との声も聞こえてくるが、アマチュア球界からはこんな怪情報が流れているという。
清宮はプロに行かない。早稲田大学に進学するーー。
あるアマチュア野球関係者がこう証言する。
「清宮の父、克幸さんは早大ラグビー部出身で、かつて同部の監督も務めており、親子ともども早稲田と強いつながりがある。当然、早大野球部は次世代の球界スター候補、清宮がノドから手が出るほど欲しい。そこで今、関係者があの手この手で清宮親子に接触し、早大入りを強く働きかけているといわれているんです」
早大野球部関係者も言う。
「清宮の進学を熱烈に希望するOB、関係者は少なくない。先日、プロでも活躍した早大野球部の大物OBも『近々、清宮に会って、早大進学のほうがプロ引退後の進路の幅が広がるとアドバイスするつもりだ』と話していました」
生ぬるい環境では成長もしない!
実は、早実では1984年の板倉賢司(大洋、現DeNA)らを最後に、30年以上も高卒プロ選手を輩出していない。
「斎藤佑樹のように、甲子園で活躍した選手でも近年は早大を経てプロ入りするのが、早実野球部の定番進路になっているんです」
こうした証言を裏づけるように、早実では清宮の進路に関する話題はタブーとなっているとか。
「清宮や和泉(いずみ)監督の囲み取材で、進路に関する質問は絶対NG。少しでも聞こうものなら、学校関係者にダメ出しされます。清宮本人だけでなく、和泉監督にも『清宮を早大に!』とのプレッシャーが相当かかっているのでしょう」
だが、こうした早大サイドの動きに、前出の在京球団スカウトはこう断言する。
「清宮は何十年にひとりの逸材。早大野球部に行けば、1年から楽々レギュラーでしょうが、そんな生ぬるい環境では成長もしない。はっきり言って、清宮が六大学野球レベルで4年間も過ごすのはムダ、日本野球界の損失です!」
将来はメジャー行きも視野に入れる清宮。ならば余計に回り道は不要なはずだ。