クラブ史上、初めて国際大会の決勝に進出した“奇跡のクラブ”シャペコエンセを悲劇が襲った。
11月28日、2日後に行なわれる決勝第1戦の開催地、メデジン(コロンビア)に向かう旅客機が、空港到着のわずか数分前に墜落。シャペコエンセの選手19人、監督、コーチ、クラブ関係者28人を含む71人が犠牲となったのだ。選手のなかには、セレッソ大阪などで活躍したケンペスら、Jリーグ経験者も含まれていた。
1973年、ブラジル南部のシャペコに誕生したシャペコエンセ。長らく3部リーグの下位を低迷するも、2012年に3位となり2部昇格。翌年に準優勝し、クラブ史上初の1部昇格を果たす。
そして今年、スダメリカーナ杯で強豪を次々と撃破し決勝へ。驚異的な躍進から“奇跡のクラブ”と称賛を浴びる最中の惨事だった。
事故後、多くのサポーターがスタジアムに集まり涙を流すなか、サポーターが書いたメッセージのひとつには、こうあった。
「きっと神様が天国でフットボールの試合をしたくなって、地上で最高のチームをお呼びになったのね。愛してるわ、シャペ(シャペコエンセの愛称)」
(写真/Agencia EFE/アフロ)