スタジアムに集まり、哀悼をささげるサポーターたち。ブラジルのテメル大統領は11月29日から3日間、喪に服することを宣言。現在、事故原因では整備不良や燃料に不備があったなど様々な報道がされている

クラブ史上、初めて国際大会の決勝に進出した“奇跡のクラブ”シャペコエンセを悲劇が襲った。

11月28日、2日後に行なわれる決勝第1戦の開催地、メデジン(コロンビア)に向かう旅客機が、空港到着のわずか数分前に墜落。シャペコエンセの選手19人、監督、コーチ、クラブ関係者28人を含む71人が犠牲となったのだ。選手のなかには、セレッソ大阪などで活躍したケンペスら、Jリーグ経験者も含まれていた。

1973年、ブラジル南部のシャペコに誕生したシャペコエンセ。長らく3部リーグの下位を低迷するも、2012年に3位となり2部昇格。翌年に準優勝し、クラブ史上初の1部昇格を果たす。

そして今年、スダメリカーナ杯で強豪を次々と撃破し決勝へ。驚異的な躍進から“奇跡のクラブ”と称賛を浴びる最中の惨事だった。

事故後、多くのサポーターがスタジアムに集まり涙を流すなか、サポーターが書いたメッセージのひとつには、こうあった。

「きっと神様が天国でフットボールの試合をしたくなって、地上で最高のチームをお呼びになったのね。愛してるわ、シャペ(シャペコエンセの愛称)」

(写真/Agencia EFE/アフロ)