チームは日本一も3年ぶりに未勝利の斎藤は野球に取り組む姿勢から評判がた落ち?

かつての甲子園優勝投手で、現在は背番号「18」を背負うふたりの“エース”が崖っぷちだ。

日本ハムの斎藤佑樹とソフトバンクの松坂大輔。文字どおり背水のオフを迎えたふたりの「18」は果たして来季、復活することができるのか!?

■栗山監督が斎藤にまさかの“最後通告”

11月29日に行なわれた契約更改後の会見のこと。記者たちから来季の目標を聞かれ、「目標とか言う感じじゃない」と、うつろな表情で応じるのが精いっぱいだったのは日本ハムの斎藤佑樹(28歳)

「勝負の年」と位置づけた入団6年目の今季だったが、結果は11試合に登板して0勝1敗、防御率4.56。3年ぶりに未勝利に終わる苦しいシーズンとなった。これでは4年連続の減俸となる推定2千万円(前年比300万円ダウン)での契約更改も致し方ないところ。スポーツ紙の日ハム担当記者が言う。

「成績だけを見れば、はっきり言って一軍半から二軍を往復するレベルの選手です。今季、チームは10年ぶりに日本一となりましたが、斎藤はまったくの蚊帳(かや)の外。戦力外とはいいませんが、今の日本ハムに斎藤の居場所がないことは確かです」

甲子園や六大学野球で見せた活躍も今は昔。いったい、何がプロでの成功を阻んでいるのか? パ・リーグ某球団のスコアラーが言う。

「何より致命的なのが体の硬さ。それに尽きます。体が硬いからしなやかなフォームで投げられず、球威もキレも出ない。また、体の硬さは疲労の回復も遅くさせるので連投が利かない。今は先発失格の烙印(らくいん)を押されて中継ぎに回っていますが、中継ぎに必要な球威と連投可能なスタミナにも欠ける

さらに制球もアバウトで、その日の調子はマウンドに上がってみないとわからないタイプ。監督やコーチからすれば、実に使いづらい投手といえます」

さらに前出の担当記者からは、野球に取り組む姿勢を問題視する声も。

「例えばキャンプのブルペンで、ほかの投手がブルペンで150球投げ込んでいるのに、斎藤は30球そこそこで切り上げてしまいます。聞けば『いろいろと考えて投げているから、30球でも意味がある』なんてうそぶくので、深い思考の持ち主とカン違いしてしまうんですが、実際には大したことを考えていなかったりする(苦笑)。

野球への真摯(しんし)さというか、とことんやってやろうという気概みたいなものがいまだに見えてこないんです」

斎藤の野球に取り組む姿勢を問題視する声

別のスポーツ紙の日ハム担当記者からはこんな声も。

「まだダルビッシュ有が日本ハムにいた頃、斎藤を自分のグループに加えようと歩み寄ったことがあったんですが、すぐに“ダメだ、こいつは”と見放した。後から聞くと斎藤は野球の話に熱心な男じゃなかったというんです。選手間でも『斎藤は合コンなど、野球と関係のないことばかり』と聞きますし、チーム内でも完全に浮いてますね」

これまで「佑樹は勝ち方を知っている投手」と、斎藤をかばってきた栗山英樹監督にも心境の変化が。11月15日、外国人記者クラブ主催の記者会見で、海外メディアから「斎藤はなぜ、ダメなのか?」と問われ、「来年がんばってくれないと、僕の手の届かない所に行ってしまう」と答えたのだ。前出の担当記者がこう驚く。

「意味深な発言です。これまで『斎藤は流れを変える力を持っている』と、不調時にもかばい続けてきた栗山監督が外国メディアの前で、『これ以上、目をかけてやれなくなる』と受け取れるセリフを吐いたんですから。斎藤は最大にして唯一の理解者である栗山監督から“最後通告”を突きつけられたと考えるべきでしょう」

ここまで入団6年でわずか14勝(20敗)。7年目となる来季はまさにラストチャンスのシーズンとなりそう。

「まずは真摯に野球に向き合うことです。斎藤は『球の出し入れで勝負する』なんて技巧派ぶったセリフを吐いていますが、そもそも球を出し入れするだけの精密なコントロールもない。スター気取りをやめ、ありのままの自分を見つめ直すべきでしょう。

彼は球速はないが、フォークなどの変化球が決まれば、そこそこ抑える力は持っている。地道に『しぶとく結果を残すタイプ』の投手を目指せば、球界で生き残る道はあるはずなんです」(前出・スコアラー)

●一方の松坂は…この後編は明日配信予定!

(取材/本誌ニュース班)