オフに30億円ともいわれる巨費を投じて選手補強に走った巨人。そんなチーム内で選手たちが去就を気にする“ある選手”がいる。
昨年3月22日、野球賭博に関与したことにより1年間の失格処分となった高木京介(27歳)投手だ。
「失格処分とは、コミッショナーから“プロ野球選手としてプレーする資格を剥奪する”という宣告です。巨人もこの処分により、高木投手との契約を解除しました。ただし、期限が過ぎれば“ルール上は”この3月にも再契約ができる。手続き的には高木本人が巨人に復帰申請を願い出て巨人が認めるという段取りを経ることになります」(スポーツ紙デスク)。
高木は石川・星稜高から2011年、ドラフト4位で巨人に入団。1年目から中継ぎで活躍し、15年には「デビューから連続登板機会無敗」のプロ野球記録を更新。現在も記録継続中(139試合)のタフネス左腕だ。だが現状、巨人が高木を復帰させる気配はないのだという。
「球団は世論の反発を気にし、『再契約は時期尚早』という判断をしているようです。親会社の読売新聞内では『もはや高木は不要』と考える幹部も多いと聞きます。現状の感触では3月どころか今季の復帰はなさそうです」(スポーツ紙デスク)
となると、高木はどうなるのか? 某セ・リーグ球団関係者が言う。
「一番可能性が高いのが独立リーグ入りでしょう。本人がNPBの球団に復帰を望むなら、まず一軍で通用するピッチングを示す必要がある。そこでトレーニングを積み、ピッチングを披露して使えると判断されれば契約を望む球団が出てくる可能性はある」
選手生命は終わっている?
しかし、現状はそう楽観的でもないようだ。
「笠原らほかの選手が無期失格(追放処分)となったのに対して、高木の『1年間の失格処分』は甘いともいわれました。とはいえ球団を離れ、個人でトレーニングしてプロレベルのコンディションをキープするのはかなり難しい。1年間の失格処分を受けた段階で〝選手生命は終わっている〟と見る球団関係者も少なくないでしょう」
スポーツ紙デスクが言う。
「去年は表立って姿を見せず、故郷の石川県のほうで個人的に練習していただけと聞きます。独特のカーブを武器にデビューから139試合黒星ナシというプロ野球記録を継続中の投手がこのまま球界から消えるとしたら、あまりにもったいない」
果たして今後、救いの手を差し伸べる球団は出てくるか。