4月からはいよいよ大学4年生となる坂口佳穗。「今年はもっと強くなりたい」と闘志を燃やす 4月からはいよいよ大学4年生となる坂口佳穗。「今年はもっと強くなりたい」と闘志を燃やす

坂口佳穗の2年目のシーズンが終わった。

目標に掲げた「大会最終日に残る(=ベスト4)」は、とうとう果たすことができなかった。

「できたこと」と「できなかったこと」が同居した昨年、それでも彼女がつかんだ光明とは、一体なんだったのか。

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「足りないもの」の輪郭は見えている。坂口の話からはそんなふうに読み取れた。

「コーチには、試合にかける闘志、集中力にムラがあると言われました。なぜ毎回それができないんだ、って。自分でも意味はわかります。それを、どうすれば改善できるか…」

格上のペア相手にフルセットまで持ち込んだ。ベスト4まであと一歩ーーそんな印象を受けた試合もあった。それらは、間違いなく一昨年は見られなかった光景だった。

「技術的にも身体的にも、できることが増えてきたなとは思います。あとは……通年で同じペアでずっとやるのが初めての経験だったので、そこから学ぶことが多かった。

(鈴木)悠佳子(ゆかこ)さんから、多すぎて具体的には言えないんですけど、競技に臨むアスリートとして、人として当たり前にやらなきゃいけないことをいろいろと指導していただいて、シーズン終盤には少し、そういう部分が自分の中でも変わってきたのかなと思います。悠佳子さんには『気づくの遅いよ』って言われちゃいましたけど」

今年はもっと強くなりたい!

 昨年1月、オフシーズンの沖縄、アメリカ・ロサンゼルスでの合宿のときからペアを組んできた鈴木悠佳子(右)とは、「試合中にもっとふたりでコミュニケーションをとって、試合の間だとか流れを引っ張ってくるような作業をできればよかったと思う」と坂口(左) 昨年1月、オフシーズンの沖縄、アメリカ・ロサンゼルスでの合宿のときからペアを組んできた鈴木悠佳子(右)とは、「試合中にもっとふたりでコミュニケーションをとって、試合の間だとか流れを引っ張ってくるような作業をできればよかったと思う」と坂口(左)

2016年はリオ五輪の年だった。当然、注目はオリンピックで活躍した選手に集まる。試合会場を訪れるメディアの数も、明らかに減ったと坂口は言う。

「私なんかを取り上げてくれてありがたかったなというのと、正常な状態に戻ってほっとする気持ちと、そして悔しさとが同じくらいの大きさであります。今年はもっと強くなりたい。そしてビーチバレーのことをもっとたくさんの人に知ってもらえるようにがんばりたいです」

デビュー当時、「大学卒業までに日本のトップ選手になる」と目標を語っていた坂口。4月からはいよいよ大学4年生。真価を問われる3年目は、どんなシーズンになるのだろうか。

■坂口佳穗(SAKAGUCHI KAHO) 1996年3月25日生まれ 宮崎県出身 身長172cm 体重58kg ○マイナビ/KBSC所属。武蔵野大学法学部政治学科に在籍中。2014年から川崎ビーチスポーツクラブビーチバレーアカデミーに入校し、ビーチバレーを始める。公式Twitterは【@KAHOSCOAT】 公式ブログhttp://lineblog.me/sakaguchikaho/ そのほかの詳細は川崎ビーチスポーツクラブホームページで!【http://www.kawasaki-beach.or.jp/

『週刊プレイボーイ』5号に坂口佳穗のグラビアを掲載中!

(撮影/熊谷 貫)