旋風を起こしているイスラエル代表は結束力とモチベーション、そしてIQの高さは侍ジャパン以上?(ワールドベースボールクラシックH.Pより)

WBC(ワールドベースボールクラシック)で一躍、注目を集めているのがイスラエル代表だ。

「戦前、全米のブックメーカーの評価は参加16ヵ国中、断トツの最下位でしたが、1次ラウンドで韓国、台湾、オランダに3連勝してまさかの勝ち上がり。これには2次ラウンドで対戦する侍ジャパンの関係者も『正直、情報量があまりない。困ったね』と苦笑いしていました」(スポーツ紙デスク)

そもそもイスラエルって野球やってたの?というのが一般的なファンの印象だろう。だが、実は代表メンバーのほとんどはアメリカ人だ。

「メンバー28名中、27名が米国生まれの米国育ち。唯一、ひとりだけがイスラエル国籍ですが、その選手も米国の大学を卒業しています」

WBCの規定では、当該選手がその国の国籍を持っていなくとも、両親のどちらかが国籍を有しているか、もしくはその国で出生したことを証明できれば代表資格が与えられる。つまり、「イスラエル代表」といっても実質的には「第2の米国代表」というわけ。その分、実力も本物だ。

「多くがマイナーから基礎をみっちり叩き込まれた選手ばかり。メジャー経験者が4人おり、そのほかも11人が去年の段階で3Aに所属していました」(WBC担当記者)

とはいえ、ハートはイスエラルにある者が多いとか。

「昨秋、一部の選手はイスラエルに“帰国”して同地の野球協会を表敬訪問しました。そのときイスラエルの置かれている政治的な困難や苦悩も実感したと伝えられています。『自分たちが恵まれた環境で野球ができるのは、故国の人たちのおかげだ』とも」

またイスラエル=ユダヤ系は米国でも少数派。それだけに結束力は強い。

「WBCは大会の性質上、寄せ集めの急造チームになりがちですが、イスラエルはどの国よりも結束が固い。現時点で今季の契約が決まっていない選手も複数いるので、ここでアピールしようというモチベーションも高い」

2次ラウンドで対戦する侍ジャパンにとってはやっかいな相手になるかもしれない。

「メジャー通算15年で124勝を挙げたジェイソン・マーキー投手(38歳)は動くボールを自在に操るベテラン技巧派。野手では、2008年に全米ドラフト1位でメッツに入団、12年には32本塁打を放ったアイク・デービス(29歳)も要警戒です」

このほかスタンフォード大学、イェール大学など米国の超名門を卒業している選手も。高いIQとモチベーションを併せ持つイスラエル代表を侮るべからず。オランダに敗れ、4連勝で勢いはストップしたものの2次ラウンド最終戦で当たる侍ジャパンはその前に通過を決めておきたいところだ。

●『週刊プレイボーイ』13号(3月13日発売)より