シャンパンを買い忘れたわけではない。牛乳だ。インディアナポリス500マイル(インディ500)は、勝者がミルクで祝福されるのが伝統ーー。
発端は、1936年に勝利したドライバーがバターミルクを一気飲みした姿が全世界に流れ、それを見た乳業メーカーが勝者にミルクを振る舞ったこととされている。
5月28日、世界三大レースのひとつにも数えられ、101回の歴史を持つ同レースで、佐藤琢磨が日本人初優勝。この偉業を、モータースポーツジャーナリストは「錦織圭がウィンブルドンで優勝するレベルの快挙です!」と熱く語る。
「毎年、観客30万人以上という超人気レースで、時速370キロ前後で3時間以上走行。2度のF1チャンピオンに輝いたフェルナンド・アロンソが初参戦したんですが、テスト走行で『脳と足がつながっていなかった』、つまり怖くて踏み込めなかったと言うほど過酷なレースです」
ミルクシャワーに酔いしれた佐藤琢磨は「世界最高のレースで勝ちました!」と喜びを爆発させた。ちなみに優勝賞金も約2億7千万円とビッグ! 乳牛どころか牧場ごと買えそうだ。
(写真/USA TODAY Sports/アフロ)