なかなかギアの上がらない大谷に栗山監督はイライラ気味。入団以来最大のすきま風?

左太ももの肉離れで4月上旬に戦線離脱し、6月末にようやく打者として1軍復帰した日本ハム・大谷翔平。

7月14日、15日に開催されるオールスター戦にはファン投票(DH部門)で選出されているが、チームでは代打、もしくはDHで先発出場しても早めに代走を送られるケースが多く、慎重な“試運転”が続く。投手としてはようやく7月12日に先発したものの敗戦投手になり、本格的な復帰には至っていないのだ。

「オールスターでパ・リーグの指揮官を務めるのは日本ハムの栗山英樹監督。無理はさせず、2戦とも“顔見せ”程度の出場にとどまるでしょう」(スポーツ紙デスク)

気になるのはオールスター戦後、リーグ後半戦での使われ方。

「栗山監督としては、6月中旬には本格的な投げ込みができ、6月下旬には1軍で投げられるという青写真を描いていたようなんです。最近、大谷と栗山監督の間でうまくコミュニケーションが取れていないような感じがしますね」(デスク)

ファンは二刀流復帰を心待ちにしているが、大谷が本格復帰に慎重になるのは無理もないことではある。昨年秋の侍ジャパンの強化試合で悪化させた右足首の痛みは手術なしで完治する性質のものではなく、ごまかしながらプレーしなくてはならない。今年4月の肉離れも、その右足首を無意識のうちにかばいながら一塁に駆け込んだときに発症したとみられているからだ。

ただ、大谷が悩んでいる理由はそれだけではないという。あるパ・リーグ関係者はその内幕をこう明かす。

「大谷には、日本ハム入団時から強い影響力を持ち続けている“後見人”のような存在がいて、大谷を最高の状態でメジャーに移籍させようとしばしば“介入”をしています。どうやら今回もその人物が『無理は絶対にするな』と常にブレーキをかけてきたらしいんです。今年春、WBC出場を辞退した判断にも、この人物の意向が少なからず影響したといわれています」

不振が続くチームへの起爆剤として、栗山監督は大谷を使いたい。ところが、大谷本人は“後見人”の意見もあり、なかなか本格的にギアを入れられない―。大谷はいわば板挟みの状態になりつつあるわけだ。

「今後、先発ローテーションに復帰してガンガン投げるようなら、それは“後見人”のゴーサインも出て、今オフのメジャー移籍に向けたアピールと受け取れます。逆に、いつまでたっても打者中心なら、今オフの移籍は断念という可能性が高いでしょうね」(前出・デスク)

“顔見せ興行”のオールスターより、その後の起用法に要注目だ。