ドラフト史上最多となる9球団の1位指名競合まで噂される早稲田実業の清宮幸太郎。
すでに意中の球団は絞られているともいわれるが、果たして「おいしい球団」と「おいしくない球団」はどこなのか!? 『週刊プレイボーイ』本誌では清宮目線で独自にリサーチした。
* * *
清宮が各球団関係者との面談の席で、特に熱心に耳を傾けていたのが、筒香嘉智(DeNA)や柳田悠岐(ソフトバンク)らが、どんな成長曲線を描いて今日に至ったか、という育成の話だったという。
「かねて和製大砲の育成は難しいといわれます。チーム全体で育成プランを共有し、根気強く実戦で起用し続ける我慢も必要です。DeNAは、中畑清前監督が筒香を一人前になるまで起用し続けた育成実績が光ります。
ソフトバンクと西武は、キャンプのフリー打撃から“強く叩く”ことを徹底する土壌がある。1軍クラスだけでなく若手にも飛距離のある打者が多いだけに、清宮にとって大きな刺激になるでしょう。また、育成といえば広島と日本ハムも定評がありますが、広島は早々と清宮獲得戦線からの撤退を発表しています」(球界関係者)
一方、近年、スラッガーをほとんど育成できていないのが巨人、中日、ロッテ、楽天だ。
特に巨人は岡本和真、中日は高橋周平といったドラ1が停滞しているのは気になるところ。あるアマチュア指導者は「巨人はチームとしての長期的な育成プランが機能していない。そんななか、打者は目先の結果を求めるから、みんな打撃が小さくなってしまうんだよ」とこぼしていた。
また、中日も若い選手が出場機会の少なさなどを理由に自ら退団を申し出るなど、近年、アマチュア指導者からの評判が芳(かんば)しくない。当然、こうした情報は清宮サイドにも入っているだろう。
◆『週刊プレイボーイ』44号(10月16日発売)「早実・清宮に『おいしい球団』『おいしくない球団』はどこだ!?」では、清宮目線でリサーチした12球団を格付け検証! そちらもお読みください。
(取材・文/菊地高弘)