“野球界の人生交差点”、プロ野球ドラフト会議が今年も迫ってきた。
野球ファンが固唾をのんで見つめる、毎秋の風物詩「プロ野球ドラフト会議」がいよいよ今週木曜26日に開催される。
清宮、中村ら、高校生の話題ばかりだが、大学生の1位候補は誰なのか?
全国の実力派投手の球を実際にミットで受けて記事にする“流しのブルペンキャッチャー”こと、安倍昌彦氏に話を聞いた。
「私のオススメは、仙台大・馬場皐輔(こうすけ)、立命館大・東克樹(あずま・かつき)、岡山商科大・近藤弘樹です」
安倍氏いわく、彼らには4つの共通点があるという。それは、(1)150キロ近いストレートがある。(2)自在にコントロールできる変化球が3、4種ある。(3)タイミングを外すことが打者の一番いやがること、というのを知っている。(4)4年生でも伸びている、だ。
「特に顕著なのが馬場です。今、成長曲線がまさに右肩上がり。彼の球は今年の春と秋、2度受けたんですが、意識が大きく変わっています。これまで球速だけを追い求めていた男がコントロールと変化球に目覚めた。特に、変化球は4種類を自在に操れるようになりつつある。プロの投手の肝(きも)は、変化球のコントロールとタイミングを外す意識。これができれば80%は成功すると思います」
また、社会人の1位候補についても安倍氏に聞いた。
「まずはヤマハ・鈴木博志(ひろし)。彼の球は恐ろしく速いだけじゃなく、逆回転のスピンが効いて低めから伸びてきます。高めで速い投手はいても、低めで伸びてくる投手はプロでもなかなかいません。あとは、JR東日本・田嶋大樹。彼は今年の都市対抗野球2次予選で『田嶋、田嶋、雨、田嶋…』と言いたくなるほどの連投を経験しました。プロに進むため、あえて課せられた“酷使”です。その期待に応えたことで間違いなく投手としての幅が広がりました」
絶対的1位候補が少ない、といわれる今年のドラフト戦線。そのなかでも間違いなしの逸材として、ここで挙がった選手の名は覚えておきたい。
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(取材・文/オグマナオト)