ドラフト史上最多となる9球団の1位指名競合まで噂される早稲田実業の清宮幸太郎。
すでに意中の球団は絞られているともいわれるが、果たして「おいしい球団」と「おいしくない球団」はどこなのか!? レギュラー奪取&メジャー容認というポイントから分析した前回に続き、清宮目線で独自にリサーチした。
■環境&ストレスは?
巨人や阪神のような人気球団はファンの注目度や熱狂度が高い分、デメリットもある。
ある球団のスカウトが言う。「阪神は唯一、早くから清宮の1位指名を公言しているけど、あそこは活躍できればいいが、そうでないとスタンドから容赦ないやじが飛んでくる。清宮は『注目されたら、されるだけ力になる』と話しているが、精神的にそこまでタフには見えないから、どうだろうね(苦笑)」
巨人、阪神からは、長らく生え抜きのスーパースターが誕生していないが、こうしたプレッシャーの大きさもその一因かもしれない。
次に施設などの環境面。膝に故障歴があり、重量のある清宮だけに、体への負担を考えると本拠地は天然芝の球場(阪神、楽天、広島)がより安心だ。ただ、人工芝でもドーム球場は空調によって気温がコントロールできる分、疲労が少なくて済むという考え方もある。
キツイのは、本拠地がドーム球場なのに基本的に空調設備がない西武。春は寒く、夏は暑いので、慣れるまでは疲労がたまりやすいといわれている。また、築36年で老朽化が進む若獅子寮についても、清宮パパから「今もあのままなんですか? 施設の改善はいつになりますか?」と厳しいツッコミを入れられている。
■ユニフォームが似合うか?
最後に、独断と偏見でユニフォームのファッションチェックを。正直、現段階ではしっくりくるユニフォームがかなり少ない印象だが…個人的に最も似合わないと思うのが広島だ。
早実は白を基調にしたユニフォームのためか、彩度が強い広島の赤いユニフォームはとても違和感がある。広島は早々と清宮争奪戦から撤退しているが、球団関係者が語った「うちのスタイルに合わない」というコメントは、ユニフォームにも通じるような気が…。
同様に爽やかなイケメンが着てこそ映える日本ハムも、清宮が着るとモサッと見えるのでちょっと複雑…。
一方で、個人的に一番、しっくりくるのが西武のユニフォームだ。「おかわり君」こと中村剛也と清宮の面影がダブるためか、「すでにこんな選手いそう!」という奇妙なフィット感を醸(かも)し出している。
おそらく、中日、オリックスといった、落ち着いたカラーとの相性が良さそうに思えるが、これだと、清宮の地味な顔立ちが必要以上に強調されてしまう気も?
(取材・文/菊地高弘)