ソフトバンクを退団した松坂大輔の今後が注目されるなか、10月に巨人から戦力外となった同じ“松坂世代”の大砲、村田修一の動向が完全に宙に浮いてしまった。
「当初はロッテ、ヤクルト、楽天あたりがすぐにも手を挙げるといわれていました。特にヤクルトは球団社長、オーナーとも日本大学卒で、同大出身の村田に救いの手を差し伸べるとの見方が濃厚でしたが…。ここまで動きがないというのは完全に予想外です」(スポーツ紙デスク)
そのヤクルトでは、球団内で「若手を使うべき」との正論が出た上、村田がサードに入ってしまうと故障明けで来季戻ってくる生え抜きの主力・川端(かわばた)慎吾が使えなくなるとの事情から、いったん話は立ち消えになったようだ。
ただ、どの球団も実際のネックは村田の年齢より、今季2億2千万円(推定)の高額年俸だとされる。
「どの球団も、本音では故障もない右の大砲として村田は十分な戦力になると認めている。でも、年俸は1億円でも高い。現状の“適正価格”は3千万円程度でしょう」(パ・リーグ某球団関係者)
現状、村田サイドから特定球団へ売り込みをかけるのではなく「吉報を待っている」様子だというが、それが逆に「安く買いたい」球団側の動きを鈍くしているのかもしれない。では、このまま村田は引退となってしまうのか?
「いえ、年末までに声がかからずともチャンスはあります。キャンプ開始後でも開幕直前でも、外国人補強の失敗、主力の故障、若手の迫力不足…といった事情があれば、各球団が獲りにいく可能性は十分。その頃には“価格”もかなり下がっていますしね。すでに名前の挙がった3球団のほか、中日あたりも候補でしょう。もちろん、それまで村田本人が気持ちを切らさず調整を続けていることが大前提ですが」(パ某球団関係者)
前出のスポーツ紙デスクは声を大にしてこう言う。
「”漢(おとこ)・村田”というキャラ、後輩を連れて飲み歩くなど、イメージは“旧時代の野球選手”。ただ野球に関しては実にマジメで、かつ素顔はナイスガイです。彼を引退させるようなら、今のプロ野球界は本当に見る目がないですよ」
終(つい)の棲家(すみか)が見つかる日まで、負けるな漢・村田!