貴乃花親方は検察の日馬富士への処分が出るまで、相撲協会の貴ノ岩への聴取に応じない姿勢。本人は何を思う? ※写真はイメージです。

角界を揺るがせた暴行事件。引退した元横綱・日馬富士の動向が連日報道される一方、被害者である貴ノ岩の消息は途絶えたままだ。

そんななか、週刊プレイボーイ本誌記者は「貴ノ岩後援会」なる組織が存在するとの情報をキャッチ。なぜか所在地は愛知県名古屋市で、しかも17年6月に立ち上がったばかりだという。

すぐに訪ねてみると、そこは美容室。この店の経営者で、会を立ち上げた幹事のAさんを早速、直撃すると…。

「貴ノ岩の居場所? 事件の真相? 何も知らない。事件後、電話一本していないよ」

ええっ!? 後援会なのに、ちょっと冷たすぎません?

「いや、そりゃ心配に決まってるでしょ。でも今、電話したら貴ノ岩の負担になるだけだから。そもそも、うちは普通の格式高い後援会とはちょっと違う、気楽な会なんです」

聞けば、Aさんは貴乃花親方とは現役時代から親しく、引退時の断髪式後には整髪を担当したほどの仲。もちろん貴ノ岩のことも入門からずっと応援してきた。

「貴ノ岩は取り口もオーソドックスで、正直に言えば地味。そこで、ひとりでも多くの人に彼のことを知ってほしい、覚えてほしいと、親方とも相談して会を立ち上げました。会員は現在47人。ほとんどは相撲のド素人です(笑)」

酒? 貴ノ岩はあまり飲みませんね

立ち上げ直後の2017年6月24日には、初めて貴ノ岩を囲んでの食事会が開かれた。

「とにかく来た人に楽しんでもらおうと思ったら、つい盛り上がりすぎて…。気がつけば、貴ノ岩の食事を出すのを忘れてしまいました(笑)。それでも彼は会の発足を喜んで、写真撮影に応じたり、サインしたりしてくれました。

彼は知っている人の前では冗談も言うし、大声で笑うし、普通の若者です。酒? あまり飲みませんね。食べるほうが幸せなタイプじゃないかと」

Aさんは今、18年7月の名古屋場所前に2回目の食事会を開催すべく東奔西走中だ。

「くじびきの豪華賞品を集めるべく、いろんなとこに協賛をお願いしてます(笑)。確かに心配だけど、今はどうしようもない。名古屋場所までには元気になってほしいです。もし来なかったら、本当にただの飲み会になっちゃう(笑)」

癒やしムードあふれる後援会。まさに、傷心の今の貴ノ岩には必要な存在かも?

(取材・文/ボールルーム)