勝負の世界に“絶対”はない! まして、「出る前に負けること考えるバカいるかよっ!!」[(C)アントニオ猪木]ということで、お正月らしいビッグな夢を見よう。
注目のスポーツイベントがめじろ押しの今年、“その瞬間”が今から待ち切れない! ※初夢はあくまでも予想記事です。
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【初夢】 エンゼルスに移籍した大谷翔平のメジャーデビューは、豪快な一発で飾られた。アスレチックスの本拠地に乗り込んでの開幕戦に7番DHでスタメン出場した大谷は、第1打席でライトスタンドに推定飛距離150mの特大アーチを放つ。続く第2戦ではセンターバックスクリーンに、第3戦ではレフトにホームランを放ち、ファンの度肝を抜いた。
打撃を見せつけて開幕4戦を終えた大谷は、休養を挟んだホーム第2戦のインディアンス戦で、チーム6人目の先発投手として本拠地のマウンドに上がる。初回から100マイル(約160キロ)のストレートと高速フォークを投げ込み、7回までパーフェクトピッチング。初登板での完全試合に期待が高まったが、8回の先頭打者に不運なポテンヒットを許したところで、マイク・ソーシア監督は大事をとって交代を指示。106球13奪三振でのメジャー初勝利に、満員のファンからスタンディングオベーションが送られた。
以降も大谷の快進撃は止まらない。投げては毎試合10奪三振超の快投で、15連勝を含む20勝。打ってはやや右翼フェンスが高く「左打者に不利」とされた本拠地でもホームランを量産し、30本の大台に乗せた。
大谷のプレーは全米のファンを熱狂させ、「ニトーリュー」はこの年の流行語となった。
【検証】 ニューヨーク在住のスポーツライター、杉浦大介氏はこう語る。
「エンゼルスが先発6人制を敷くと登板機会は減るため、20勝は難しくなります。それでも、日本人のメジャー1年目の最多勝利記録である16勝に近い数字を残す可能性は十分にあります。今オフ、エンゼルスは実績ある野手を積極的に補強して層が厚くなった。マイク・トラウトや、アルバート・プホルスなどベテランたちが頑張れば、かなりの援護が期待できますからね。
一方で打者としては、大谷がDHで毎日プレーするわけではないため、30本塁打は至難の業です。投手としての負担を考えれば、70試合程度スタメンに入れば御の字。そのなかで15本塁打すれば十分に成功と言っていいでしょう」
(写真/小池義弘)