率直に言って、よく決勝トーナメントに進出できたと語るセルジオ越後氏。 率直に言って、よく決勝トーナメントに進出できたと語るセルジオ越後氏。

屈辱的な敗戦だ。東京五輪世代のU-21日本代表が、U-23アジア選手権(中国)準々決勝でウズベキスタンに0-4で完敗。このチームにとって初めての公式大会とはいえ、アジアでこれだけ差を見せつけられての敗戦は厳しい。

相手のウズベキスタンは2015年U-20W杯でベスト8に進出した、日本より2歳年上の世代が中心のチーム。東京五輪を見据え、20歳以下のメンバーで臨んだ日本の苦戦はある程度予想できた。

でも、それにしてもヒドすぎた。相手陣内になかなか入れず、放ったシュートはわずか4本(前半は0本)。守備でも1対1で簡単に振り切られ、前半31分からの8分間で一気に3失点。いいところが何もなかったし、誰ひとりアピールできなかった。

今大会の日本はグループリーグ3試合でも勝利は収めたけど、ウズベキスタン戦に限らず、内容はぎこちなかった。初戦のパレスチナ戦は先制してから逆に押し込まれ、ハラハラドキドキの連続。3戦目の北朝鮮戦も何度も決定的なチャンスをつくられた。無難に勝てたのは2戦目のタイ戦ぐらい。それでも相手に得点を許している。率直に言って、よく決勝トーナメントに進出できたなという感じだった。

軸になる選手が見当たらず、ただボールを回しているだけで、チームとして点を取る形がない。準決勝に残った4チームを見れば、点を取るための組み立て方があった。その差は大きい。厳しく言えば、準備不足。まるでチームになっていなかった。

ただし、森保監督には同情すべき点もある。堂安(どうあん、フローニンゲン)、中山(柏)、冨安(福岡→シントトロイデン)、初瀬(G大阪)、小川(磐田)らこの世代の中心で、所属クラブでも継続して試合に出ている選手たちが不在。招集できたのは試合経験の乏しい選手ばかり。しかも、大会に向けての準備期間がほとんどない急造チーム。森保監督もやりくりが苦しかったはず。結局、誰が監督でも同じような結果になっていたと思う。

そういう意味で、日本サッカー協会が今大会をどのように位置づけていたのか、大いに疑問だ。練習試合ではなく公式大会に出る以上は、常にベストメンバーを模索すべき。でも、今回はこのメンバーで、合宿などやらなくても勝てると考えていたのだろうか。

森保監督の望むメンバーをどれだけ招集できるのか

ガチンコの試合を1試合でも多く経験することで、若い世代はグッと伸びることもある。早い段階での敗退は大きな機会の損失。ウズベキスタンに勝っていれば、順位決定戦があるのであと2試合戦えた。それも準決勝の相手は宿敵・韓国だっただけにもったいないよね。

まあ、いくら嘆いても過ぎた時間は戻らないし、この経験をどうプラスにしていくか、それが大事。地元開催の東京五輪は予選を免除される。それを生かして、3月の南米遠征(パラグアイ、チリと対戦予定)、5月のトゥーロン国際大会(フランス)、8月のアジア大会(インドネシア)、12月の海外遠征(未定)と、どんどん外へ出ていくのはいいことだと思う。

でも、問題はそれぞれの試合に、森保監督の望むメンバーをどれだけ招集できるのかだ。日程や所属クラブとどう折り合いをつけるのか。サッカー協会とJリーグが、森保監督をどこまで本気でバックアップできるか、そこにかかっているね。

(構成/渡辺達也)