大相撲初場所で平幕・栃ノ心が初優勝。角界関係者は胸をなで下ろした? *写真はイメージです

救世主の登場に、相撲協会の関係者たちは胸をなで下ろしたのではないか。

2横綱が休場、土俵外では親方らの醜聞が飛び交うなかで行なわれた大相撲初場所は、平幕・栃ノ心が初優勝。

ジョージア出身の30歳。2006年の角界入り後は、順調に出世を続けたが、13年に右膝前十字靱帯(じんたい)断裂の大ケガを負い、番付は幕下55枚目まで落ちた。何度も相撲を辞めようと思った彼の背中を押したのは昨今、何かと話題の師匠・春日野親方だった。

「バカ野郎! あと10年は相撲を取らなきゃダメだ!」

以来、厳しいリハビリを乗り越えて土俵に復帰。千秋楽の優勝インタビューでは、流暢(りゅうちょう)な日本語で「ありがとうございます!」「幸せです!」と感謝の言葉を繰り返した。その真っすぐな心に、相撲道のあるべき姿を見たファンも多かったはずだ。

四股名(しこな)の「栃ノ心」は、「日本人の心」との意義を込めて名づけられた。不祥事続きの角界関係者たちは、この日本人以上に日本の心を持った外国人力士を見習うべきだろう。