得意な打撃の練習がキャンプインから第2クールまで一切できず…。 得意な打撃の練習がキャンプインから第2クールまで一切できず…。

極寒の日本列島から遠く離れ、連日晴天で汗ばむ陽気の米アリゾナ州スコッツデール。

ケガもありつつ奮闘するゴールデンルーキーの“はじめてのキャンプ”をレポート!

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「やっていることは、まあ“少年野球”レベルです(苦笑)」

あるプロ野球OBは、清宮幸太郎が連日取り組む守備・走塁特訓についてそう言う。

2月1日、ついに初のキャンプインを迎えた清宮。ところが、1月の新人合同自主トレ期間中に故障した右手親指の痛みが、キャンプ直前の打撃練習でぶり返してしまった。打とうと思えば打てる状態ではあるようだが、大事を取って歴代最多の高校通算111本塁打を放った打棒の披露はお預け状態だ。

そこで第2クールまでは主に、侍ジャパンのヘッドコーチでもある金子誠内野守備コーチからマンツーマンで守備・走塁のVIP指導。時にカミナリを落とされながらも食らいついている。

「清宮自身が『これまでは思うがままにやってきた』と言うように、早稲田実業高校時代に守備や走塁の基礎を教わってきていない。基礎から叩き込まざるをえないのが実情だね」(プロ野球OB)

例えば、捕球の際に手首を立てるクセを矯正されるなど、確かに“少年野球”レベルの指導も多い。現地で取材するTV関係者からはこんな嘆(なげ)き節も…。

「アリゾナの澄み切った青空とまばゆい太陽の下、一塁を争う中田翔とのホームラン競演…というシーンを想定していました。でも、今のところ地味な守備練習ばかりで全然絵にならない(苦笑)」

ただ、それでも清宮は「楽しく」をモットーに練習に取り組んでいる。“担(かつ)ぎ投げ”だったスローイングは改善の兆しが見えるし、中田ら先輩にも物怖(ものお)じせず、溶け込もうとしているようだ。

グラウンド外の生活はどうか?

では、グラウンド外の生活はどうかといえば、栗山英樹監督は大谷翔平(現エンゼルス)のときと同様、外出許可制を敷いている。

「朝7時前に球場入りし、クラブハウスで朝食を取る。昼は大盛りのカレーをペロリと平らげることもあり、夜は肉じゃがやステーキなどに舌鼓を打っていますね。

主に一緒に食事をするのは、ジム仲間の“おにぎり君”こと横尾俊建(としたけ)や、早大出身の石井一成(かずなり)。友達感覚で気兼ねなく話せるからでしょう。メジャーリーガーの打撃について野球談議をすることもあり、横尾が好きなバリー・ボンズ(元ジャイアンツ)やミゲル・カブレラ(タイガース)などが話題に上がっているとか。清宮はもともと話し好きなので、いい気分転換になっているのでは」(日本ハムOB)

先日行なわれた斎藤佑樹を中心とする「早稲田会」の懇親会は、ケガのこともあり参加が見送られたようだが、キャンプ初の休日には、大田泰示ら20選手と一緒にNBAのフェニックス・サンズの試合を観戦。「エンターテインメント性がスゴい!」と感動しきりだったという。

そして、宿舎ではテレビで「MLBネットワーク」を見ながら眠りにつくという清宮。メジャーでプレーする夢でも見ているのかも?

◆中田のビルドアップは“対清宮仕様”? この続きは、発売中の『週刊プレイボーイ』9号「日本ハム・清宮はやっぱり規格外!」にてお読みいただけます!