DeNA・バリオスは独立リーグから2年ぶりのNPB復帰。力が戻っていれば2千万円は安い買い物だが…

今年は大谷翔平をはじめ3名の日本人投手が渡米したが、もちろん逆に日本へも計33名の新外国人選手がやって来た。

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さあ、恒例のテッパン企画の季節です! 総勢33名、例年に負けず劣らずキャラの立った連中が集まったが、今年ならではの傾向もある。

ある日、オープン戦を偵察していたセ・リーグ某球団スコアラーはこうつぶやいた。

「今年は、少なくとも開幕時点では1軍の外国人枠4人の中に入れなそうな“5番目”の選手も多い。バリバリ主力としての期待じゃなく、保険扱いって感じだね」

確かに“総取っ換え”に近いのは日本ハム、ロッテなど一部のチームに限られ、主力クラスは残留したチームが多数。典型的なのがDeNAバリオスソトだ。

「ソトは主砲ロペスが故障したとき用のスペア。バリオスもパットン、ウィーランドら残留組の代替要員。当然、年俸もお安めです(笑)」

現ソフトバンク守護神のサファテに似たタイプとの触れ込みだった広島カンポスも、いざ実戦に入ると制球難を露呈。でも、もしハズレでもチームとしては大して痛くない。

「投手はジョンソン、ジャクソン、野手はエルドレッドが1軍確定。残り1枠を長距離砲のメヒアらと争う立場です」(スポーツ紙デスク)

一方、同じスペア候補でも阪神モレノはいい。メジャー経験は数試合と参考にならないが、最速153キロの速球と高速チェンジアップを操る中継ぎ右腕で、リリーフ陣が手薄な球団なら1軍確実。ドリス、マテオのどちらかのケガか不振でもなければ2軍暮らしだが、そんな選手に5700万円も出すとは、さすが金持ち球団!

年俸8630万円の巨人ヤングマンもまさに補欠要員。メジャー通算9勝、198cmの長身ながらも打たせて取るタイプの技巧派というが…。

「まだ日本の軟らかいマウンドに慣れず、オープン戦では制球難。昨季14勝のマイコラスの穴埋めなど夢のまた夢です。というか、そもそも巨人は外国人枠が現状埋まっているので(笑)」

そして今や日本一の大金持ち球団、ソフトバンクグラシアルに至っては“保険の保険”くらいの扱いだ。

「先発のバンデンハーク、抑えのサファテ、主砲のデスパイネと“日本一の外国人トリオ”が陣取るチーム編成。それでも若ければ将来を見越しての獲得といえますが、グラシアルはもう32歳。主力に複数のケガ人が出ない限り出番はないでしょう」(前出・スコアラー)

楽天の“第2のオコエ”ことディクソン(ファーストネームが「オコエ」)は、右肩手術後のリハビリ中で来日すらしていない。

「楽天はペゲーロ、アマダー、ウィーラーの残留組野手3人が昨季20本塁打以上。ディクソンは肩が完治して来日しても、ペゲーロの保険程度の扱いです」

◆『週刊プレイボーイ』14号(3月19日発売)「プロ野球新外国人 全33名リアルガチ査定!」では、査定表も併せて掲載しているのでそちらもお読みください!

(撮影/小池義弘)