3月23日に開幕した第90回記念選抜高校野球大会、通称“春のセンバツ”。今大会の注目は「何人の選手がドラフト1位指名を受けるのか?」といわれるほどのタレント軍団・大阪桐蔭だ。
なかでも話題性抜群なのが根尾昂(あきら)。投げては最速148キロをマーク、野手としてもショート、外野を高い次元でこなし、もはや両手では収まりきらない三刀流。さらに中学時代にはアルペンスキー回転の全国大会優勝、両親が医師で学業優秀…と、今どきマンガでも描かれない五刀流!?の高校球児だ。
現状は野手としての評価が先行しており、プロ通算403本塁打をマークした山崎武司氏(元中日など)も「手さばきがうまく、フォロースルーを大きく取って強く振れる。素晴らしい素材です」と絶賛する。
とはいえ、過去3回出場した甲子園で根尾個人として派手な活躍を見せることはできていない。身体能力の高さとサイドストーリーの豊かさはすでに超高校級だけに、あとは甲子園という大舞台で結果を残すだけだ。
(取材・文/菊地高弘)