梨田昌孝監督の解任のXデーはいつだ?
プロ野球・楽天イーグルス界隈(かいわい)でそんな不穏な話題が飛び交ったのは、今季31試合目にして早くも自力優勝が消滅したGW(ゴールデンウイーク)最終日あたりのこと。地元テレビ局関係者は言う。
「自力優勝は他チームの結果次第で復活するので、神経質になる必要はありませんが、それにしても5月初旬の消滅は異常。外国人選手の不振、星野仙一副会長の逝去でチームがバラバラになっているなど、低迷の要素はいろいろとささやかれています」
5月24日に東京ドームで行なわれる対オリックス戦が、三木谷浩史オーナーの“御前試合”となる予定のため、関係者の間では「この時期に借金20前後まで膨らんだら、解任もしくは休養も」との見方もあった。GW明けの4連勝でそのラインは免れそうだが、現状とりあえず去就問題が沈静化しているのには他にも理由があるという。
「ひとつは三木谷オーナーの“無関心”です。同じくオーナーを務めるJリーグのヴィッセル神戸がスペイン代表MFの超大物・イニエスタの獲得に動くなど、サッカーに熱を上げるあまり野球への関心が薄れているようです(苦笑)」(スポーツ紙デスク)
もうひとつの理由は、今季の低迷をめぐる“責任問題”が複雑なことだ。
2015年のデーブ大久保監督時代、三木谷オーナーが直接、その日の打順や投手の継投について指示を出していたという“現場介入事件”は有名だ。星野氏が副会長となった翌年以降はそれもなくなったといわれるが、実は今季、また別の形で球団フロントが介入しているのだという。
「イーグルスは今年、球団社長の肝煎(きもい)りで『チーム戦略室』という部署を新設。ここがデータ分析のみならず、打順の組み換えも主導して行ない、梨田監督ら首脳陣はその打順を追認するだけなんです。監督も試合当日の朝になるまでその日の打順がわからないようです」(デスク)
つまり、フロントのトップダウンでオーダーを決めているのに結果が出ないため、梨田監督への風当たりもさほどではないということらしい。
ただ、梨田監督もさすがにそんな現状には嫌気が差しているらしく、「もう楽天の監督はいい」と周囲には漏らしているとか。イニエスタ騒動が終わり、三木谷オーナーが野球のほうを向いたときにチームが好転していなければ新たな危機の可能性も!?