沖縄・八重山商工高校から2010年ドラフト3位で入団。内野手として通算196試合に出場し打率.210、7本塁打

金銭トラブルを理由に、プロ野球選手がシーズン中に突然の引退――。異例の事態だ。

6月23日をもって26歳の"元プロ野球選手"となった大嶺翔太は、3学年上の兄・大嶺祐太(投手)と共に千葉ロッテに所属する内野手だった。球界関係者はこう明かす。

「性格はヤンチャで人付き合いも派手、誘われるとノリでついていってしまうタイプ。それだけに、素行や交友関係の部分では何かと噂もありました。パチンコにかなり入れ込んでいたことも球団内では有名だったそうだし、シーズン中の引退には驚いたものの、理由を聞いたら『ああ、やっぱり』というのが正直な感想ですね」

その「金銭トラブル」の中身について、スポーツ紙デスクはこう語る。

「約2ヵ月前、『大嶺翔に貸した金が返ってこない』と金融機関から球団に取り立ての電話があり、これがあまりスジのいい業者ではなかったらしい。ただ、その一件が直接の引き金だったとしても、以前から彼の"金の乱れ"は球団内で問題視されていました。

2軍の若い選手たちからも手当たり次第に金を借りまくっており、球団としては『チームの空気を乱す』と、むしろこちらを重く見たようです。表向きには本人の意思で引退とされていますが、実際は球団が借金を肩代わりする代わりにユニフォームを脱ぐよう説得したとも聞きます」

しかし、借金の額は「本人の年俸=1000万円で返済できる程度だと球団関係者が明かしている」(デスク)という。その程度で引退とは、大げさすぎるのでは?

「球団は『反社会的勢力からの借金ではなく、そうした関係との接点もない』とコメントしており、今のところそれを疑うような情報も流れていません。ただ正直、 100パーセントないとは言い切れない。もし在籍中にそうした問題が噴出したら大変なことになる...という球団のリスク意識もあったようです」

また、親会社の意向も強く働いたとの見方もある。前出の球界関係者はこう言う。

「球団の親会社ロッテはチョコレートなどを主力とする嗜好(しこう)食品メーカー。それだけに、ファン=消費者の反応には他球団以上に敏感なところがあります。今回もこれ以上のトラブルが表面化することを恐れ、早めに手を打ったということかもしれません」

引退発表直後には、メルカリなどで彼の使用済みバットやユニフォームなどが大量に売りに出された。そのアカウントが本人のものだったのかどうかは定かではないが、ロッテファンからは「そうまでして金が必要なのか」などのあきれ声も聞こえている。

「ドラフト指名後に未成年飲酒・喫煙騒動を起こし、入団が年明けにズレ込むという波乱のプロ野球人生スタートでしたが、グラウンドでは喜怒哀楽を表に出し、プレーもはつらつとしていた。井口資仁(ただひと)監督も能力を評価し、以前はかわいがっていました。結婚して子供もいるし、マジメに野球で稼げばよかった のに......」(球界関係者)

残念というしかない。