各選手には引き続き所属クラブでのアピールを期待したいと語るセルジオ越後氏

森保体制になってから約3ヵ月。これまでのところ日本代表は順調に歩みを進めている。コスタリカ、パナマ、ウルグアイ相手に3連勝。特に強豪ウルグアイに競り勝ったことは評価できる。

試合内容には課題もあるけど、世代交代を進めなければいけないなか、抜擢(ばってき)した若手が結果を出しているだけに、ポジティブな要素がそれを上回る。長友、吉田、酒井宏、大迫らロシアW杯の主力組に、南野、中島、堂安らイキのいい若手が加わり、うまく噛(か)み合っているね。

ただ、このコラムでもしつこく言っているけど、大事なのはそうしたプレーを今後も継続できるかどうか。もう少し長い目で見る必要がある。各選手には引き続き所属クラブでのアピールを期待したい。

森保監督にも注文がないわけではない。せっかく五輪代表と兼任なのだから、そのメリットを生かしてもっと東京五輪世代の選手を招集してもよかったのではないか。8月のアジア大会以後、五輪世代の活動がないだけに、そこは少し気になる。

また、今後に向けては、日本サッカー協会の果たす役割も今まで以上に重要になると感じている。11月にもベネズエラ、キルギスとの親善試合が組まれているけど、率直に言って歯応えのある相手ではない。

過去の日本代表は、国内である程度のレベルの国との親善試合に勝って、自分たちの実力を勘違いして、いざ強豪国と対戦すると力不足を痛感させられてきた。それを繰り返してはいけない。

ネーションズ・リーグが始まった欧州各国との対戦はほぼ不可能。南米の強豪国を毎回呼ぶのも難しい。選択肢が今までに以上に限られるなかで、どんなマッチメイクができるか。個人的には韓国やイラン、オーストラリアなどアジアのライバルともっと切磋琢磨(せっさたくま)してもよいのではないかと思う。

もちろん、強い相手を呼ぶことが難しい状況であれば、アウェーに乗り込んでいくことも大事。

その意味で、来年6月に参加予定のコパ・アメリカ(南米選手権、ブラジル開催)は貴重な機会。日本で対戦するウルグアイと、南米で対戦するウルグアイでは本気度が違う。ロシアW杯での対戦時、前半早々に退場者を出したコロンビアとも、今度は11人同士で戦えるかもしれない。ブラジルやアルゼンチンと同じグループに入る可能性もある。

コパ・アメリカにゲスト参加する日本は海外組の招集に強制力がなく、Jリーグも開催期間中なので、現時点ではA代表なのか、五輪代表なのか、どんなメンバーを招集できるかは不明。

でも、森保監督はウルグアイ戦後、「A代表で行きたい」と明言した。当然だよね。彼は今年3月、東京五輪世代を率いてパラグアイ遠征を行なっている。

帰国後、彼と会った際には、「行ってみないとわからないことがたくさんあった。いい経験を積めた。また行きたい」という趣旨の発言をしていた。彼は厳しいアウェー戦の持つ意味をよく理解していると思う。

そんな森保監督の望むメンバーをどれだけ招集できるか。欧州組をほとんど呼べず、Jリーグ組も1チームひとりまでとなったら今までと何も変わらない。それを改善するのが協会の役割だ。本気度が問われるね。監督だけに責任、強化を押しつけるようなことがあってはいけないよ。

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