あくまで勝ちにこだわってほしかったと語るセルジオ越後氏

U-19日本代表がU-19アジア選手権(インドネシア)の準決勝でサウジアラビアと対戦して0-2で完敗。大会連覇を逃した。日本は準決勝に進出したことで来年5月のU-20W杯(ポーランド)の出場権を獲得。最低限のノルマはクリアしたといっていい。

ただ、敗れたサウジ戦に関しては、歯がゆいほどの力の差を見せつけられたね。ボール際の強さとスピードに圧倒され、一方的に攻め込まれた。前半だけで4点くらい取られてもおかしくなかったし、最後は相手にボールを回され、遊ばれているようだった。スコア以上のボロ負けだ。

不可解だったのは影山監督の選手起用。日本は準々決勝からスタメンを9人も入れ替え、さらに4バックから3バックに変更。これが失敗だった。

大会初出場のGK若原(京都)がキャッチミスからオウンゴールを献上。メンバー中唯一の高校所属で、3バックの左に入ったDF三國(青森山田高)も徹底的に狙われた。そして何よりチームとして機能していなかった。

確かに日本はこの大会、グループリーグから毎試合スタメンを大幅に入れ替えながら勝ち進んできた。また、目標であるU-20W杯の出場権を獲得したので、より多くの選手に経験を積ませたい狙いがあったのかもしれない。

でも、僕はあくまで勝ちにこだわってほしかった。この世代は大きな舞台で勝つことで、飛躍的にレベルアップすることがあるからだ。サウジに勝てば、決勝では韓国が待っていた。経験値という意味では、これ以上の機会はなかったのに。

結局、ベストメンバーだったらサウジと互角に戦えたのかどうか、このチームの本当の実力を確認できないまま大会が終わってしまった。わかったのは選手層が薄いということだけ。実にもったいないね。

もしスタメンを大幅に入れ替えてもサウジに勝てると思っていたなら、それはスカウティングのミスだ。いずれにしても影山監督をはじめとしたこのチームのスタッフは、U-20W杯に向けて大きな課題を残した。

選手個人を見れば、MF安部(鹿島)はひとりだけレベルが違ったね。体は大きくないけど、強くて速くてキープ力がある。守備時のポジショニングもよく、プレスをかけるタイミングもいい。さすが強豪の鹿島で試合に出ているだけのことはある。

あまり持ち上げるのはよくないけど、アザール(ベルギー代表)みたいなプレーをする。2020年東京五輪ではひとつ上の世代の堂安(フローニンゲン)と共に攻撃の軸になる可能性がある。

ほかに目についたのはFW宮代(川崎)。まだ粗さはあるけど、前線で体を張れるし、ワントップでもなんとかやれそうな感じがする。

17歳の久保(横浜Fマ)はフリーで前を向いてボールを持てば、可能性を感じるプレーを見せた。でも、そんな場面は試合中に何度もあるものではない。むしろ相手に簡単に倒されて、主審に文句を言う場面が目についた。

元バルセロナということで過剰な期待を集めているけど、今年8月に期限付き移籍した横浜Fマでも出場機会を確保できていないのが現実だ。

久保に限らず、この世代はとにかく試合に出て経験を積むことが大事。Jリーグで試合に出られないようなら、世界では戦えない。各選手はそう肝に銘じて所属クラブで頑張ってほしい。

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