「今後も目が離せません!」と玉鷲を語る市川紗椰

『週刊プレイボーイ』で連載中の「ライクの森」。人気モデルの市川紗椰(さや)が、自身の特殊なマニアライフを綴るコラムだ。今回は相撲好きの彼女が、注目する若手力士について語ってくれた。

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少し前の話題になりますが、今年の大相撲初場所はいろいろな点で注目が集まりましたね。稀勢の里と豪風(たけかぜ)の引退、千代の国のケガなど胸が痛むこともいくつかありましたが、ずっと応援していた玉鷲(たまわし)が優勝したことが何よりうれしいです。

笑顔がかわいくて、手芸やクッキー作りが趣味という"癒やし系"として知られる玉鷲。日馬富士(はるまふじ)の暴行事件の際は、酒席に誘われてはいたものの「綾瀬はるかのドラマが見たいから」という理由で欠席した、というところもほんわかしています。

しかし、3、4年ほど前から突き押しがものすごくさえ始め、土俵際もしぶとくなり、目が覚めるような相撲を取るようになりました。玉鷲の取る正攻法の"大きい"相撲は見ていて楽しいです。

ちなみに、優勝したその日に第2子が生まれるというおめでたが重なったんですが、同日に嵐が活動休止の発表をしたので、スポーツ紙の1面は嵐に譲ることになってしまいました。それでも、「俺は1面じゃなくていいよ」と笑い飛ばすところに人柄が表れていますね。

さて、この連載でも何度か「今は十両が面白い」と言ってきましたが、なかでも若手の注目株だった照強(てるつよし)が今場所で勝ち越しを決め、来場所は新入幕となります。

阪神・淡路大震災の日に兵庫県・淡路島で生まれた照強。身長169cmという小兵にもかかわらず、大きな大砂嵐をつり出しで破った怪力の持ち主です。小兵というと技で魅せるタイプが多いんですが、照強は低い姿勢から相手の懐に飛び込んで前まわしを取る正攻法で結果を出してきました。

彼が所属する伊勢ヶ濱部屋は、一時は日馬富士、照ノ富士、安美錦が大活躍して勢いがあったんですが、今はちょっと元気がないので、その牽引(けんいん)役になってほしいです。

ただ、正攻法でぶつかるタイプなだけに、大型力士を相手にする幕内ではケガに注意してほしいです。さらに、彼のトレードマークである"大量の塩まき"は足を滑らせる危険性があってヒヤヒヤするので、それも気をつけてほしいですね(だいぶ大きなお世話ですが)。

ところで最近、面白い相撲のデータを知りました。"各世代ごとに最初に関取になった力士は出世する"という法則です。例えば、昭和30年代生まれの力士の中で最初に関取になったのは、あの千代の富士です。

また、昭和50年代は千代大海、60年代は白鵬、平成ひとケタ生まれは髙安と舛乃山(ますのやま)。舛乃山はケガで三段目に落ちていますが、髙安は大関として活躍中です。

そうなると、次は平成10年代生まれで誰が最初に関取になるのか気になりますよね。ずばり、私が期待しているのは竜虎(りゅうこう)。うまさも力強さも兼ね備えた20歳の若手です。現役時代から応援していた佐ノ山親方(元里山)が指導していることも楽しみのひとつです。

ちなみに、本名は「川上竜虎」というんですが、しこ名はなぜか「竜虎川上」とひっくり返ります(笑)。

ほかには、豊昇龍という可能性も。彼はデビューから6場所連続勝ち越しを決め、叔父の朝青龍の記録をすでに超えています。こうした若手とベテランが入り交じる十両の世界、引き続き注目です。

●市川紗椰(いちかわ・さや)
1987年2月14日生まれ。アメリカ人と日本人のハーフで、4歳から14歳までアメリカで育つ。現在、モデルとして活動するほか、J‐WAVE『TRUME TIME AND TIDE』(毎週土曜21:00~)、MBSラジオ『市川紗椰のKYOTO NOTE』(毎週日曜17:10~)などにレギュラー出演中。スーツ姿ではにかむ稀勢の里を見て、「やっと肩の荷が下りたんだ」と感慨を深めた

『市川紗椰のライクの森』は毎週金曜日更新!

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