勝負にこだわりつつ、チャレンジにも期待したいと語るセルジオ越後氏

日本代表がコロンビア、ボリビアとの2連戦を迎える。

相手がどういうメンバーで来日するかはわからないけど、6月のコパ・アメリカ(南米選手権)に向けての絶好のシミュレーションとなる。それだけに親善試合とはいえ、今回は結果も求めたい。

コパ・アメリカでのグループリーグ突破を目指すなら、コロンビアに引き分け以上、ボリビアに勝利がノルマ。2試合で勝ち点4以上を奪うイメージだ。選手起用も本番を想定したい。親善試合では5人も6人も途中交代ができるけど、本番と同じく3人まででやり繰りするのもひとつの手だね。

この原稿の締め切り時点で招集メンバーは不明だけど、注目はなんといっても1月のアジア杯に出場しなかった昌子と中島のふたり。

昌子は昨年のロシアW杯でも、鹿島でのアジアチャンピオンズリーグやクラブW杯でも安定していた。この冬に移籍したフランスのトゥールーズでも、すぐにレギュラーの座をつかんでいる。センターバックといえば、アジア杯で冨安が評価を上げたけど、実績も能力も昌子のほうが上。2022年カタールW杯を考えれば、いつまでも吉田に頼りきりでは困るし、昌子を使わない理由は見当たらない。冨安とのコンビは一度見てみたいね。

また、中島も新天地カタール(アル・ドゥハイル)で結果を出している。もともと森保ジャパンではレギュラー格だったわけだし、アジア杯では不発気味だった攻撃陣を活性化してくれることを期待したい。

それからもうひとり、今、代表でのプレーを見たいのが香川だ。ドルトムントでは試合に出られずにくすぶっていたけど、新天地のトルコ(ベシクタシュ)で輝きを取り戻しつつある。サッカー選手は試合に出てなんぼ。あらためてそう感じるね。

香川はまだ30歳。老け込む年齢ではない。中島、南野、堂安ら攻撃陣の若手の刺激にもなるし、彼が入ることで新たなコンビネーションが生まれる可能性がある。面白いと思うけど、どうかな。

この2連戦はこれまでワントップを務めてきた大迫がいない。得点力の低下を心配する声が多いけど、僕は彼がいなければどうにもならないとは思わない。確かに、前線で相手を背負ってのポストプレーなど大迫の存在感は大きい。同じレベルで起点となれそうな選手は今のところ見当たらない。

でも、サッカーはそれだけじゃない。見方を変えれば、今までの日本は決め事のように、まず大迫にボールを当てる、ということにとらわれすぎていた部分もある。相手にとっては守備の狙いをつけやすかった。

その意味で今回の大迫不在は、新たな選手、攻め方を試すいい機会。代わりに出場する選手には大迫のプレーをマネしようとするのではなく、まず自分の色をしっかりと出してほしい。森保監督にも選手の特長に合わせた采配を期待したい。

コパ・アメリカを想定すれば、しっかり守ってカウンターを狙うサッカーが妥当。そして、今の攻撃陣にはスピードがあり、ドリブルが得意な選手がそろっている。日本の選手はペナルティエリアに入ってもパスをつなごうとすることが多いけど、自分でどんどん仕掛けて、遠めからでもシュートを打つことで攻撃のバリエーションは増え、相手は守備の的を絞りづらくなる。勝負にこだわりつつも、そういう部分でのチャレンジにも期待したいね。

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