『週刊プレイボーイ』でコラム「堂安律の最深部」を隔週連載中の堂安律 『週刊プレイボーイ』でコラム「堂安律の最深部」を隔週連載中の堂安律
オーバーエイジが合流し、東京五輪に向けていよいよ本気モードのサッカーU-24日本代表。まずは、南アフリカ、メキシコ、フランスと同組になったグループリーグを突破するのが目標だ。

エースナンバー「背番号10」を託された堂安 律(どうあん・りつ)が、4月21日に行なわれた組み合わせ抽選会直後に語った、率直な思いとは?

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■「死の組」と言われる意味がわからない

出場するのは16チームなんで、グループに1チーム、2チーム強豪が入るのはわかっていたし、驚くような組み合わせではないですね。「死の組」と言われる意味がわからない。もちろん、ほかのグループに比べたら、グループBはかなり差が離れたグループだとは思いますけど。

ビーレフェルトのチームメイトからは「セイグッバイしとけ」「完全にノーチャンスや」って反応をされたんで、「ふざけんな」と言っときました。全然、戦えます。「誰が最初からフランスに負けると思ってんねん」って話ですよ。

まあ、そういう見られ方をするチームと対戦できるのは楽しみですね。それがオリンピックの舞台というのもモチベーションを上げてくれるというか。

対戦相手に関していえば、南アフリカとは2017年のU-20W杯の初戦で対戦していて、あのときはゴールもできたし、2-1で勝てたのでイメージはいいですね。

2017年のU-20W杯初戦の南アフリカ戦で得点を決め、喜ぶ堂安。東京五輪でも再現に期待したい 2017年のU-20W杯初戦の南アフリカ戦で得点を決め、喜ぶ堂安。東京五輪でも再現に期待したい

個の能力は高いけど、チームとして戦ってくるイメージはないので、正直、メキシコ、フランスとやるよりは初戦で当たれて戦いやすいかなと思います。日本のベースである球際で負けない組織的な戦い方ができれば、勝ち点3は獲れると思うし、初戦で当たれるのは申し分ない。

想像していないところから足が伸びてくるので、そこはケアしながらやらないと。そもそも、日本代表として戦うときにフィジカルで勝つようなチームはないので。僕らが今まで目指してきた戦い方は変わらないです。

メキシコはどちらかというと日本に似たサッカーをしますよね。体が大きいわけじゃないけど、下半身がしっかりしていて体が強いイメージ。彼らはメンタリティがすごいので、立ち上がりを特に集中しなきゃいけない相手かなと思います。とはいえ、似ている分、逆にやりやすいとも思いますね。

フランスも実はU-19のときにアウェーで戦って3-0で勝っているんです。ドリブルで仕掛けてPKをもらって自分で決めたし、よく覚えていますね。

その当時、海外に行きたいという気持ちがすごく強かったんです。「ここで自分の実力を測れる」と思ったし、フランスのスカウトが見に来ているという情報もあったので張り切ってプレーしました。

ただ、向こうはエムバペもデンベレもいなくて、全然ベストメンバーじゃなかった。そもそも昔の話で当時と今ではメンバーもほとんど変わってると思うし、オリンピックと比べるものではないですけど。でも、まさか、また本大会で対戦するとは思わなかったですね。

■東京五輪に反対している人たちも「やって良かった」という意見に変わるはず

目標は優勝なので、そこまで行くためには必ず強いチームを倒さなきゃいけないわけで。タフな戦いになるのは間違いないですけど、準備はしてきたので。決勝トーナメントでも、どんな相手が来ても勝てる自信はあります。この抽選を見て、より楽しみになりました。

もちろん、心の中では常に東京五輪が開催されると思って過ごしていますけど、コロナの状況もありますから。まずはスポーツ選手として、東京五輪という舞台を与えられたら、僕らは見てくれている人たちに感動を届けなきゃいけないし、今、東京五輪に反対している人たちも、僕らが感動を与えられれば、「やって良かった」という意見に代わるはずなんで。僕たちアスリートはまず結果を出すことが仕事だと思います。

僕たち24歳以下の若い選手が活躍して金メダルを獲ったら、日本サッカーの未来は絶対に明るくなるし、A代表の選手もウカウカしていられなくなると思うので、アスリートとして、サッカー選手として、東京五輪という夢の舞台で結果を出せたらなと思います。本当に楽しみでしかないですね。頑張ります。期待していてください。

●堂安律(どうあん・りつ)
1998年6月16日生まれ、兵庫県尼崎市出身。ガンバ大阪、FCフローニンゲン(エールディビジ)を経て、2019年8月にPSVアイントホーフェン(同)へ完全移籍。2020年9月、アルミニア・ビーレフェルト(ブンデスリーガ)へ期限付き移籍。2018年9月に満を持して日本代表デビュー

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