2004年オフの球団合併後、16シーズンでAクラスわずか2回。「12球団で最も長く優勝から遠ざかっている」オリックスが、驚異の快進撃で一気に首位浮上!
そこで、7月5日(月)発売の『週刊プレイボーイ29号』では、特濃すぎるオリックスファン緊急座談会を開催。
登場するのは個性的なバックグラウンドを持つ4人の著名ファンたち。日韓・オリ問題に詳しい大学教授・木村幹氏、"国歌"『SKY』を歌うロッカー・DOMI氏、絶叫系オリYouTuber・B-モレル氏、年間111試合観戦の京セラ住人・さとちん氏。この4人が、その喜びと戸惑いを語り尽くしている。ここでは、その冒頭部分を公開する。
■オリファンあるある「俺が行くと負ける」
――本日は交流戦優勝、そして7年ぶりのリーグ単独首位に立った絶好調のオリックス・バファローズと縁の深い有識者の皆さまにお集まりいただきました。
モレル 最高ですね! 僕は強いオリックスをほぼ知らないので、順位表を見るたびに「上下逆じゃないのか!」と興奮するくらい毎日楽しいです。が、一方でいつ落ちるかとビクビクな自分もいます。
DOMI 慣れない単独首位に立った後に2連敗したけど、京セラドームは「やっぱりか」という声にならない悲壮感に包まれていたよね。
木村 誰もが「このまま続くわけがない」とおびえた状態で、まるで腫れ物に触るようですよ。今日も僕が試合を見に行くと言ったら、「せっかくうまいこといってるんだからお父さんが球場に行くな!」と娘に止められました。
モレル オリックスファンあるあるですね。「俺が見に行くと負ける」という人ばっかり。ちなみに僕は今年の春から東京に引っ越したので、視聴者から「おまえがいたから去年まで負けてんねん」って疫病神扱いされてます。
さとちん だから、ですよ。私はそういったジンクスに惑わされないためにも現地に行けるだけ行くんです。数行けば絶対にどれか勝ちますから。
木村 ただ、今年の交流戦は7割も勝って優勝してしまいました。
モレル 僕は優勝記念Tシャツを作ってしまいました。
さとちん 風呂場でビールかけをしてしまいました......。
DOMI 最初のDeNAとの3連戦は、25点取ったけど26点取られる乱打戦。オリックスがああやって足を止めて打ち合えるのがうれしかった。青春マンガじゃないけど、いじめられっ子が本当は戦える力があることを証明した名シーンじゃないでしょうか。
さとちん もともと選手個々の能力は高いんです。交流戦だって全勝優勝できる力はあると思ってましたから!
木村 宗(むね・佑磨)や杉本(裕太郎)なんかを見てると、今は雰囲気に乗せられて「俺、やれるんちゃうか?」って思ってる学生みたいな感じやないですかね。
モレル 中嶋(聡)監督になって、チームの雰囲気も明るくなった気がします。
さとちん 選手をまんべんなく使ってくれるのもいいです。
DOMI 左右病やバントの呪縛から解き放たれて、1番から9番までしっかり振りにいけるのが大きいですよ。
木村 今までそれができなかった。監督が代わってもやる野球は同じという時代からようやく脱却できた気がします。
モレル 以前はランナー一、三塁なら絶対ディレードスチールでしたからね(笑)。
DOMI ただ、オリックスの本当の怖さは結果が出た後ですよ。お偉いさんが触りに来る。あの2014年、2位になった感動の"福岡決戦"があったときも......。
さとちん 首位ホークスとゲーム差なしで迎えた天王山で敗れて、伊藤光(現DeNA)が涙したあの試合ですね。次の年にどれだけ期待したか!
DOMI オフに球団史上最大規模の大型補強をするも、ふたを開けたら大失敗。
木村 あ、注釈つけておくと、ほんまは「優勝を信じて裏切られた」というのはこの年だけです。たいがいは最初から裏切られてる。
DOMI 今回も交流戦優勝した瞬間に「外国人選手ふたり補強」とか言ってますけど、年俸高い野手だと使わなきゃいけないからチームバランスがおかしくなる。優勝するまで中嶋監督の思うままにやらしたってほしいです。
木村 まあ結局、フロントが動くのも、こんなにいい時間が長く続くとは誰も思ってないっていう証拠ですよね。
■記事の全文は、7月5日(月)発売の『週刊プレイボーイ29号』でお読みいただけます。