WBA世界ミドル級スーパーチャンピオンで、2012年ロンドンオリンピックの金メダリスト・村田諒太が15日、アテネから3大会連続出場したパラリピアン・田口亜希、長野オリンピックに出場した荻原次晴らとともにオンライン交流イベント『Go Together』に参加。村田は東京オリンピック・パラリンピックのボランティアと交流し、驚きを明かした。

今回のイベントはアスリートの社会貢献を推進する日本財団HEROsと、日本財団ボランティアサポートセンターが共催。村田は「HEROs」プロジェクトのアンバサダーとして、少年院などを訪れ、更正支援活動も行なっている。

イベントでは、チャンピオンベルトと金メダルを持ってきた村田は「チャンピオンベルトに比べて金メダルは持ち運びやすいので、たくさん獲っていただきたい(笑)」とジョークを飛ばし、和やかにスタート。

一方、オリンピック・パラリンピックで入賞経験のある田口と荻原のふたりは表彰状をもらったが、「朝起きたら部屋のドアの隙間からホテルの朝刊みたいに入ってました」(荻原)、「私は日本チームのビジョンボックスに入ってたと思うんですけど、リビングルームのデスクに置いてあった」(田口)と「雑すぎ(笑)」(村田)な渡し方だったことが明かされた。

そして、そのままトークもスタート。村田はオリンピックの意義について、「非常にわかりやすく世界一が決まるし、4年に一度というドラマがある。他の大会とは違う特別なもの」だと説明。

また、田口は「人間の可能性を見ていただける。両手のない選手が口や脚で卓球をしたり。『失ったものを数えるな、残されたものを最大限に生かせ』という言葉があるんですけど、これ障碍者だけでなく、色んな人に当てはまる」と語った。

その後、自身に似ているアニメキャラクターを聞かれると田口は「『じゃりン子チエ』のヒラメちゃん」と「自分でも納得」してると笑顔。村田は「『はじめの一歩』の鷹村守」を挙げたが、最強でありながら傍若無人なキャラであることに「昔は周りから見たらやんちゃでめちゃくちゃだったらしい」と苦笑いしていた。


イベント後半では、東京オリンピック・パラリンピックでボランティアを務める人やボランティアを辞退した人も登壇。そこには、今回で4回目というベテランも。さらにロンドン大会では村田の勝利者インタビューで通訳ボランティアを務め、「村田の汗を滝のように浴びた」そう。村田はまさかの再会に驚きつつ「改めてお礼を言わせてもらえて、ありがとうございます」と感謝を伝えた。

普段、直接ボランティアの話を聞くことのなかった村田は、「『ボランティアの仕事ができるのはラッキー』だと皆さんが言っていて驚きました。不思議な気持ちになりましたね、人間って美しいんだなと。人のためになることが実は幸せなんだと、ボランティアの方々に教わった気がしました」と感慨深く語った。