みなさんこんにちは、野球大好き山本萩子です。

番組やお仕事でご一緒させていただくことが多いのが、野球解説者のみなさん。隣でお話を聞いていると、野球のことをとても深く考えていることがわかり、感動することもしばしば。ということで本日は、「野球解説者」についてお話させてください。

スポーツの解説者というお仕事は、現役時代に数字を残した選手が就くイメージがあります。解説者から監督へというおなじみのルートもありますが、有名選手がみんな解説者になれるのか、といったらおそらく違います。

日本のプロ野球では、解説者や監督の多くは名選手だった方が務めることが大半です。一方、もう一つの野球大国アメリカでは、選手としてメジャーで活躍していた解説者って意外と少ないんですね。現役時代の実績よりも指導者としての経験であったり、野球に対する理解やマネジメント力が大事にされるからです。

日本で解説者に理論派と呼ばれる選手が多いのは、ここに理由があるのかなと思います。解説者に捕手や好打者、守備の達人などが多いのはきっと偶然ではないでしょう。

TV中継のお供は家族(猫含む)とビールと美味しいおつまみです TV中継のお供は家族(猫含む)とビールと美味しいおつまみです

解説者には個性があります。徹底して投手目線だったり、バッテリー目線、打者目線。それぞれの方が強みを持っていらっしゃいます。おしゃべりな方やクールな方も、現役時代の面影をどこか残しているのが、野球ファンにとってもうれしいところ。

守備が得意だった解説者手の方は、目立たない選手のファインプレーや注目すべき点を教えてくれます。現在はベイスターズ2軍監督を務める仁志敏久さんはプロ野球選手としては小柄でしたが、プロとして1年でも長く活躍するために守備に磨きをかけ、何度もゴールデングラブ賞を獲得したスペシャリスト。そんな実績を持つ解説者のひと言が面白くないわけがないですよね。

その一方で、達川光男さんのようなアットホーム、というより近所のおじさんと居酒屋で会話をしているような親しみやすい方もいます。岡田彰布さんは阪神には厳しいけれど、ブレないところが素晴らしいと思います。愛があるからこそ、バシバシ言えるのでしょう。

阪神などで活躍された藤川球児選手も今や解説者として人気です。現役時代は不動のストッパーとして活躍、メジャーでも成績を残し、日本に帰ってきてからは独立リーグでもプレーしました。上から下まですべてを見てきたからこそ、野球に対する深い理解を得られたのでしょう。現役時代は直球で真っ向勝負のイメージがありましたが、こんなに理論的な考えをお持ちなんだと心の中で驚いたのはここだけの秘密です。

野球というスポーツは次の展開を予想し合うゲームです。次にどんな手を打つのか、そしてその読みに対してどう裏をかくかの繰り返し。解説者の方はそれを的確に解説してくれますし、時に展開を予想することも。その通りになると「さすが」と思ってしまいます。

自宅での野球観戦にはおつまみを作って臨みます 自宅での野球観戦にはおつまみを作って臨みます

私にとって最も偉大な解説者は、やはり父でしょう。

「こういう選手だったから、ここに投げたんだよ」
「ゴロを打たせたいから、変化球で引っ掛けさせるね」
「あそこでバントをしたのは、こういう理由があるんだよ」

父の解説のおかげでどんどん野球に対する理解が深まりましたし、野球を見るのが楽しくなったのを覚えています。解説者の存在の素晴らしさは、まさにここにあり。先日は球場観戦の素晴らしさをお伝えしましたが、テレビで見る良さもここにあるのだと思います。

「野球はプレー以外の時間が長い」という声があるようですが、その余白は頭を使う時間。将棋と同じで次の一手を楽しみにする時間だと思えたら、それもまた野球の楽しさです。

みまさまも推しの解説者を見つけてくださいね。それではまた来週!


★山本萩子(やまもと・しゅうこ)
1996年10月2日生まれ、神奈川県出身。フリーキャスター。野球好き一家に育ち、気がつけば野球フリークに。2019年より『ワースポ×MLB』(NHK BS1)のキャスターを務める。愛猫の名前はバレンティン

★山本萩子の「6-4-3を待ちわびて」は、毎週土曜日朝更新!