競馬の一年を締めくくるグランプリレースの有馬記念。大万馬券を当てまくっているふたりの馬券名人が大胆予想!
■ふたりの馬券名人が本命に選んだ馬は?
高松宮記念の3連単278万馬券や阪神ジュベナイルF(フィリーズ)の3連単17万馬券、そしてWIN5では驚異の9370万馬券をゲットした大穴キングのじゃい名人!
大阪杯の3連単53万馬券やスプリンターズS(ステークス)の3連単46万馬券を的中した「スポーツニッポン」記者の高木翔平名人!
そんな2022年はノリにノッてるふたりの馬券名人が有馬記念を大予想! まずはレースのポイントから。
じゃい 中山の芝2500mというのは、コース適性が非常に問われるレース。例えば、東京競馬場の芝2000mや2400mといった根幹距離(400mで割り切れる距離)のレースとは適性がまったく変わってきます。
高木 2019年のアーモンドアイがまさにそれですね。ジャパンC(カップ)であれだけ強い競馬をしても、有馬記念では大崩れしてしまいましたから。
――どんなに強い馬でも、コース適性がないと勝てないレースというわけですね。
じゃい それから基本的に内枠のほうが有利です。スタートから最初のコーナーまでロスなく立ち回れるので。特に1枠、2枠は圧倒的に有利なイメージがあります。
高木 もうひとつ、東京のGⅠが最後の瞬発力勝負になることが多いのに比べて、有馬記念は消耗戦になりやすいレース。また、トリッキーなコース形態なので、好位から競馬ができる馬が穴をあけるパターンも目立ちます。
――以上を踏まえて、それでは予想をお願いします!
じゃい 枠順もわからない現段階で予想は難しいですが、本命候補としてジェラルディーナを推します。阪神・芝2200mのエリザベス女王杯を快勝したように、阪神や中山の非根幹距離のレースはとても合いそう。また、もともとは成績にムラのある馬でしたが、ここにきて本格化してきた印象です。
高木 先日、香港国際競走の取材に行ったとき、ウインマリリンで香港ヴァーズを勝ったD(ダミアン)・レーン騎手が、「ジェラルディーナはとても強いスペシャルな馬だ」って。「エリザベス女王杯でウインマリリンが負けたのは仕方ない」とも言っていました。
――ほぉほぉ。
高木 僕もこの馬に印をつけましたが、この秋に覚醒した感があります。距離は2200mまでしか経験がないけど、あの競馬っぷりなら2500mでも大丈夫でしょう。有馬記念は牝馬(ひんば)が好走しているのもプラス材料です。
――そんな高木さんの本命はポタジェ!
高木 この馬は高速馬場の時計勝負は合わないので、宝塚記念や天皇賞・秋の結果は度外視していいと思います。逆に、有馬記念のような消耗戦で力を発揮するタイプです。好位で競馬ができますし、鞍上(あんじょう)は吉田隼人騎手なので、7年前のゴールドアクターみたいなレース運びに期待!
じゃい 確かにポタジェは東京が合わないので、条件的には有馬記念のほうがいいですね。人気次第では、馬券の相手に入れてもいいかなと思っています。
――じゃいさんの対抗は?
じゃい 現段階の候補としてタイトルホルダーです。適性はあると思うので万全の状態ならかなり怖い存在ですが、海外帰りというのが非常にネックですね。同じ理由でディープボンドもそう。去年の有馬記念で2着しているように適性は高いのですが、海外帰り初戦で有馬記念というのは大きなマイナス要素です。
高木 今年の凱旋(がいせん)門賞はドボドボの重馬場で、特にこの2頭は最後まで目いっぱい追われていました。なので、例年の凱旋門賞と比べても、かなり消耗度は高い気がします。
――高木さんも2頭に印を打ってますね。
高木 タイトルホルダーが自分のペースを刻んだら、ほかの人気馬が面食らう展開になるんじゃないかなって。宝塚記念は本当に強かったので。
じゃい うんうん。残り目がありそうです。
高木 ディープボンドは有馬記念2着の実績がある上に、2着だった今年の天皇賞・春のようにタイトルホルダーがつくり出す展開に合うんですよね。ただ、やっぱり気になるのは海外帰りの影響です。
じゃい 現段階では印をつけていますが、ぶっちゃけ、けっこう人気になるようなら、この2頭をバッサリ切っちゃうのも手かなと思ってます。僕は基本的にオッズと期待値で馬券を買うので。
――ひぇ~っ! この2頭を予想から外すのはかなり勇気がいるけど、デカイ馬券を取るってことはそういうことですもんね。ところで、高木さんの対抗は?
高木 前走のジャパンCでGⅠ初制覇を果たしたヴェラアズールです。あの勝ちっぷりを見ていたら、もう一段上の力があるんじゃないかって。
じゃい 前々走の京都大賞典もかなり強かったので、めちゃくちゃ強い馬の可能性はあると思います。買うかどうかは人気との兼ね合いですね。
高木 また、この馬は東京向きの印象があるんですけど、意外にも中山の芝2500mで好走経験があります。それが春のサンシャインSで、完全な前残り決着だったんですけど、ものすごい脚を使って3着に猛追。有馬記念でも面白い存在だと思います。
――なるほど。ところで、おふたりとも1番人気になるであろうイクイノックスの印が低いのはなぜですか。
じゃい もちろん強いのは知っていますし、コース適性のあるキタサンブラック産駒(さんく)です。ただ、馬券的な妙味が望めないので現時点では△にしました。
高木 天皇賞・秋で負かした相手が、次走で軒並み大崩れしてるんですよね。そこが少し気になったので僕も△に。
――さらに、21年の有馬記念の勝ち馬で、年度代表馬にも選ばれているエフフォーリアが無印なのは?
じゃい 大阪杯、宝塚記念と近2走の内容が、3歳時とはまったく違いますよね。敗因もハッキリしていないので、エピファネイア産駒は早熟系の可能性が高いのかなって。
高木 体調面がどこまで戻っているかも気がかりですね。この秋は天皇賞・秋かジャパンCで復帰予定でしたが、それも延びてしまいました。直前の追い切りをしっかり見てからじゃないと手を出しにくいです。
――では、今年の菊花賞組はどうですか。
高木 菊花賞3着のジャスティンパレスは狙ってみたいですね。菊花賞組は毎年のように有馬記念で好走してますし、何より立ち回りがうまい馬なので、有馬記念に合うタイプだと思います。
じゃい ジャスティンパレスは僕も気になる一頭です。有馬記念は合う舞台だと思うので。人気がないようならウインマイティーも2、3着には押さえておきたいですね。
高木 お父さんは有馬記念を勝っているゴールドシップですしね。
――時に大荒れする有馬記念ですが、今回はどうです?
じゃい 海外帰り組の結果次第では10万馬券が出てもおかしくないですね。1番人気が濃厚なイクイノックスも適性が問われるレースですし。
高木 近年はクロノジェネシスやキタサンブラックといった絶対的な存在がいることが多かったですが、今回はかなり混沌(こんとん)としています。馬券的には面白いですよ!
――決戦は12月25日! 馬券名人の予想を参考に大万馬券を当てて、飛び切りのクリスマスプレゼントをもらおう!
*各氏の予想は『週刊プレイボーイ1&2合併号』(12月19日発売)締め切り時のものです(騎手は予想です)
●じゃい
お笑いトリオ「インスタントジョンソン」のメンバーで、生粋のギャンブラー。毎週土曜に「スポーツニッポン」で予想コラムを連載。今年は高松宮記念の3連単278万馬券を始め、WIN5では驚異の9370万馬券をゲット! 最新刊『稼ぐメンタル ギャンブルで勝ち続ける「ブレない」心の作り方』(KADOKAWA)など著書も多数
●高木翔平(たかき・しょうへい)
広島県出身の32歳。2015年にスポーツニッポン新聞社に入社して以来、競馬記者ひと筋で活躍中。「持ってる男」の異名を持ち、今年は大阪杯の3連単53万馬券やスプリンターズSの3連単46万馬券を大的中!