土曜日がお休みの人もそうでない人もお疲れ様です。野球大好き、山本萩子です。

お休みの日は何をしていますか。私は朝からビールを飲んだり、昼までゴロゴロしたり、あるいは休みの日に何をするか、それを考えるのも楽しいですね。

もし数ヶ月のお休みがもらえたとしたらどうするでしょう? 最初はダラダラしていても、そのうち不安になって仕事の準備をしてしまうのではないでしょうか。長いオフは単なる休みではなく、次の仕事へとつながる大事な時期ともいえます。今回は「オフシーズン」についてお話させてください。

今、日本のプロ野球とMLBはオフシーズンを迎えています。それは来季に向けての準備期間であり、心身ともにリフレッシュして英気を養う大事な時期でもあります。

野球情報番組を担当している私は、シーズン中は選手と同じような生活サイクルで暮らしています。朝8時に起きてご飯を食べたら、9時からMLBの試合を見始めます。そこから3試合を見て、同時に他の試合の動向もチェックしていると、気がついたら夕方になっています。

そこからMLBの公式サイトで印象的なシーンをチェックし、そうこうしているうちに日本のプロ野球も始まりますから、間違いなく一日中野球のことを考えています。野球漬けの日常はシーズンが終わるまで毎日のように続きます。

それがオフシーズンになった瞬間、パタっと日常から野球がいなくなってしまいます。番組を担当して1年目のオフは、野球がない毎日に大きく戸惑いました。シーズンオフといえどもアンテナは張っていないといけない、そう思ってもやはり緊張感はシーズン中とは比べものになりませんから、シーズンが再開したときに元通りに戻れるのか不安で仕方ありませんでした。

それでもオフにできることは限られるので、気負い過ぎないようにと切り替えるようになりました。しっかり休むことも仕事だから。

オフは、はっきりいって退屈です。自宅でテレビをつけたとき、「野球以外の番組は何を見てたっけ」と本気で悩んでだ末に、結局録画していた「渡る世間は鬼ばかり」を見直すことも。「渡鬼」に関しては私の右に出るキャスターはいないと自負しています。

私にとっての自主トレはメイクです......(笑)私にとっての自主トレはメイクです......(笑)

しかし、いいこともあります。プロ野球選手をテレビのバラエティ番組で見られるのはオフシーズンならでは。まずは顔を売ってこいという球団の思惑が見え隠れしますが、年末の紅白歌合戦で村上宗隆選手を見られるとは思いませんでした。

昔と比べて恵まれているなと感じるのは、以前はオフシーズンは自分から積極的に情報をゲットする必要がありましたが、最近では球団のSNSや足を運んだファンのブログなどで情報が得やすくなったことです。

SNSは小さな情報も教えてくれます。自主トレするメンバーが去年と変わっていたりすると「おおっ」と思いますよね。新人の入寮シーンもオフシーズンの名物です。今年は大きなコツメカワウソのぬいぐるみを持参した広島のドラフト2位、内田湘大選手が話題になりましたが、球団も何かしら話題を提供しようとしてくれていることがわかりますね。

しかし、昔ってどうやって情報を得ていたんでしょう。スポーツ新聞を買う、あるいは「プロ野球ニュース」を見るくらいしかなかったのでしょうか。

そういえば、村上選手が入団1年目の年にキャンプを見に行ったのですが、まさかここまでの大打者になるとは想像できませんでした。オフシーズンは青田買いのチャンスともいえます。この時期は新人もベテランも横一線ですから、「推し」を作るのにもっともふさわしい時期です。推しを変える必要はありません、推しはどんどん増やしたらいいんです。そうすれば野球観戦はもっと楽しくなります。

オフシーズンは、体を鈍らせないための自主トレも欠かせませんよね。私はオフになるとメイクがめっきり下手になるので、メイクの自主トレをしています。ちょっと冒険できるのもオフならでは。仕事のときは無難なメイクになりがちですが、ポーチの奥からあまり使わない色を取り出して、意外な仕上がりにびっくりしたり(笑)。

キャンプが始まり実戦モードになっていくと、まもなくペナントレース開幕。選手と同じように私もメイクを上達させて、新シーズンに臨みたいと思います。

早く来い来いシーズンイン。それではまた来週。

★山本萩子(やまもと・しゅうこ)
1996年10月2日生まれ、神奈川県出身。フリーキャスター。野球好き一家に育ち、気がつけば野球フリークに。
2019年より『ワースポ×MLB』(NHK BS1)のキャスターを務める。愛猫の名前はバレンティン

★山本萩子の「6-4-3を待ちわびて」は、毎週土曜日朝更新!