「個人的に見てみたいのは、横浜FCの小川と横浜FMの西村。生きのいい選手にチャンスを与えてほしい」「個人的に見てみたいのは、横浜FCの小川と横浜FMの西村。生きのいい選手にチャンスを与えてほしい」

森保監督がどういうメンバーを招集するのか。早く顔ぶれを見たいね。

日本代表にとっては昨年末のカタールW以来初めての強化試合となるウルグアイ戦(24)、コロンビア戦(28)が近づいてきた。

今までにW杯で指揮を執った日本代表の監督は、いずれも大会終了直後に契約を満了。4年ごとにリセットして、新監督がゼロからチーム作りに取り組んできた。

例えばジーコ(2002年~06)の「黄金の中盤(中田英、中村、小野、稲本)」など、どの監督の時も最初は「こういう選手を呼んで、こうやって使うのか」という新鮮な驚きがあった。

でも、今回は監督が同じ。普通に考えれば、いきなり大きくメンバーが変わることはない。ドイツとスペインに勝って起こったW杯フィーバーの余韻が残る中、メディアにも世間にも「W杯のあのチームを見たい」という空気もあると思う。良くも悪くも、スタジアムは"凱旋試合"っぽい雰囲気になるかもしれない。

とはいえ、今回の相手はFIFAランキングが日本(20)より上のウルグアイ(16)とコロンビア(17)。どういうメンバーで来日するのか現時点ではわからないけど、相手にとって不足なし。W杯後の初戦で注目度も高いし、せっかくマッチメイクを頑張ったのだから、次の26年北米W杯に向けての強化の場として最大限に活用しないともったいない。

具体的には、やっぱりメンバー選考。選手の入れ替えは絶対に必要だ。例えば長友(FC東京)。あのキャラクターは魅力的。でも、いつまでも彼に頼っているようでは厳しい。何より今季はFC東京で控えだ。

ほかのベテランも力はわかっているので、大きな大会が間近になって「あいつの力が必要だ」となったら招集すればいい。所属クラブで結果を出していれば、いつでも呼べるし、いつでも戦力になってくれる。

ベテランではないけど、南野(モナコ)や相馬(カーザ・ピア)など、所属クラブで十分な出場機会を得られていない選手も同様だ。活躍している選手を呼ぶのが基本だよ。

森保ジャパンの当面の目標となるアジア杯までまだ時間は十分にある。今は調子のいい選手をどんどん試して、選手層を厚くすることを優先すべきだ。

FWなら、W杯では出番のなかった町野(湘南)。彼はJリーグで早速ゴールを決めている。W杯メンバーに残れなかった古橋(セルティック)も相変わらずゴールを量産中だ。

個人的には、横浜FCの小川が面白い。昨季はJ2とはいえ外国人選手を押しのけて得点王を獲った。そして今季はJ1 で結果を出している。体も強いし、積極的にシュートを打つし、誰が見ても明らかに調子がいい。トップ下の西村(横浜FM)もそう。Jリーグのチャンピオンチームで攻撃の軸として継続的に活躍している。

そういう活きのいい選手にはチャンスを与えてほしいし、たとえ結果を出せなかったとしても、選手の競争意識をあおることができる。今はそういう刺激を与える時期だ。

そのうえで守備一辺倒のカウンターサッカーから、どういうサッカーに変えていくのか。森保監督はその課題にも向き合わなければならない。監督を続投したことで求められるハードルが上がって大変だけど、まずはどんなメンバーを選ぶのか。注目だ。

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