バウアーバウアー

WBCの熱狂冷めやらぬままに開幕したプロ野球。侍ジャパンにヌートバーが勢いを与えたように、外国人選手たちの働きは勝敗を大きく左右する。国内移籍・復帰・育成契約組も含め、例年以上にバラエティに富んだ総勢42名を、プロのスコアラーがガチンコ診断!!

■DeNAとオリックスの先発右腕に要注目!

もしかしたら、日本プロ野球史上最強の外国人投手かもしれない。DeNAが3月に獲得を発表したバウアーは、メジャー通算83勝の実績もさることながら、まだ32歳と働き盛りで、2020年にサイ・ヤング賞(最優秀投手賞)を受賞した右腕。

WBC期間中に獲得の一報を聞いたエース今永昇太も「会ってみないとウソか本当かわからない。それくらいの事件」と漏らしたほどだ。

「最速155キロ前後のフォーシームはきれいな軌道で威力があり、コントロール抜群。ツーシームのような沈む球はあまり投げませんが、カットボールも鋭い。力どおりの投球ができるなら相当な成績を残すでしょう」

そう語るのは、キャンプから各球団を視察するセ・リーグ球団の先乗りスコアラー(次の対戦カードの相手チームを分析する役職。以下、特別な表記のないコメントは同一リーグの球団に所属する先乗りスコアラーの話)。

「ただ、DVなどの疑いで21年途中から公式戦に出場できておらず、不起訴になったもののドジャースとの契約も解除されていた。おそらく日本の12球団すべてに売り込んでいたと思います。

今季途中にメジャーの出場停止処分が明ける予定なので1年契約になったのでしょうが、それにしてもDeNAはよく獲(と)りましたね。三浦大輔監督にとって、バウアーがいる今季は優勝する最大のチャンスです」

超大物のバウアーとは対照的に、最大の掘り出し物になりそうなのがオリックスのニックス。193㎝の長身から150キロ台の速球を投げ込む先発タイプの右腕だが、経歴を見るとメジャー経験はほとんどなく、19年以降は公式戦登板も極端に少ない。スポーツ紙記者が解説する。

「実は19年秋に、泥酔して他人の家を自宅と間違えて侵入し、大騒ぎを起こしたんです。そのためチームも解雇。その後もコロナ禍でマイナーリーグの試合が減ったり、右肘を手術したり......。そこでオリックスが目をつけ、年俸2000万円という格安価格で獲得したんです」

ニックスニックス

その実力は、中嶋聡監督が「本来ならメジャーで活躍しているレベル。日本に来るような投手じゃない」と"別格"を強調するほど。

「普段は7、8割程度の力で変化球を散らし、全力は"ここ"というときだけ。クレバーな投球スタイルですね。目立つ欠点もなく、他球団は躍起になってチェックしていますが、山本由伸と共に先発ローテーションの軸として結果を出しそうです」

■ソフト、ロッテ、巨人「玉突き人事」の事情

昨季途中にロッテに加入し、4勝1敗10セーブ9ホールド、防御率0.91と"無双"したオスナに対し、年俸6億6500万円を提示して横取りしたのがソフトバンク。今春のオープン戦でも圧巻の投球を見せ、今季の守護神は確定だ。

「これでソフトバンクは昨季抑えだったモイネロをセットアッパーに戻す。投手陣は阪神から移籍してきたガンケルも1軍の外国人枠に入れるかどうかというハイレベルな争いです」

オスナオスナ

そのオスナを失ったロッテだが、新たに獲得したカスティーヨも他チームが要注意マークをつけるリリーバーだ。

「シンカーがいい。右打者が苦労するのはもちろん、左打者も外角に逃げていくボールなのでてこずりそうです」

ロッテはさらに、巨人が再契約を見送ったメルセデスポランコも獲得。このように他リーグで契約が切れた選手を拾うパターンは近年多い。

「リーグが変わって力を発揮するケースはありますね。特にポランコは昨季初めて日本の野球を経験し、2年目に化けるのではとスコアラーの間でも話題になっていました。来日7年目になるメルセデスも、吉井理人新監督が獲得を希望したとか。伸ばすポイントのようなものが見えているのでしょうから、他チームからすれば要注意です」

逆に、初来日組ばかり6人(育成ひとり含む)を獲ったのは巨人。エース菅野智之が右肘の不調でリタイアし、コマ不足の投手陣の浮沈は助っ人勢にかかっている。

投球時にベロを出すクセがあるグリフィンは"グリカット"と称されるカットボールでゴロを打たせる左腕。父親がプロゴルファーで、彼自身も腕前はプロ級だとか。

「まとまっていてイニングイーターとしては優秀。ただしちょっと短気な印象があり、そこが攻めどころになるかも」

開幕投手を託されたビーディは、「中学生の頃から投げていて、今でも握りは変わらない」(本人)というチェンジアップが武器の右腕。スポティファイで曲を配信しているラッパーでもあり、さらに妻は女優兼モデルとして活躍。

(左)グリフィン(右)ビーディ(左)グリフィン(右)ビーディ

メンデスも先発タイプの左腕。プレイステーションが大好きで、実際のピッチングよりゲームのほうが強いとか。「ゲームでは巨人の選手とも対戦したい」と意気込む(?)。

キューバ出身のロペスは、19年にメジャーでなんと70試合に投げたリリーバー右腕。WBCキューバ代表候補でもあったが、巨人でのプレーを優先して辞退した。

「どうでもいい話ですが、グリフィンとビーディは顔つきも似ていて、共に190㎝前後のすらっとした長身。遠くから見ると投げる腕の違いでしか見分けがつきません(笑)。とにかく、この4人は全員評価が高い。巨人は付き合う代理人を代えたのかな、と思うくらいですよ」

■野手の隠れた優良株は楽天のフランコ

阪神は投打ふたりずつ、計4人を獲得。ブライアン・ケラーは右の本格派だ。昨季入団したカイル・ケラー(K・ケラー)と同姓のため、登録名はB・ケラー

「キャンプであまり投球練習をせずに岡田彰布(あきのぶ)新監督をイライラさせ、オープン戦でも打たれてボロクソに言われた(笑)。ただ、実際は大崩れしないタイプで、慣れていけば結果を残すと思います。カーブがいいですね」

リリーフ陣の一角にとキャンプから期待されていたビーズリーは、タイミングが取りにくそうなぎこちない投球フォームから、1球投げるごとに「ウォーッ」と声を上げる姿が注目された。なぜ過去形かというと、2月末に右膝の裏を傷めてリタイアしたからだ。

当初は守護神に推す声もあったが、岡田監督は「期限は言うてない。1年かけて治したらええねん」と半ば諦めムードに。開幕直前にようやく2軍で復帰したが、どうなることやら。

中日の立浪和義監督は昨オフ、ドミニカ共和国のウインターリーグを自ら視察。そこで獲得を決めた選手が多いが、残念ながら評価は微妙。

アキーノはキャンプ中からスタンドインを連発し、オープン戦でも4本塁打を放っていますが、変化球、特に落ちる球にもろく、シーズン本番では慣れるのに時間がかかりそう。ひと皮むければ怖い存在ですが」

なお、メジャーでは外野守備時の送球が球速160キロを計測した強肩。根尾昂(あきら)に続いて投手転向もアリ!? ......というのは冗談として、覚えた日本語は「デラ、ウレシイワ」(名古屋弁で「とってもうれしい」)。お立ち台でバンバン披露できたら盛り上がる。

アキーノアキーノ

時間がかかりそうなのはカリステ、アルモンテも同様。

「アルモンテは過去に3シーズン中日に在籍していながら、打撃の粗さから3年前に球団が見切りをつけた選手。立浪監督が『俺が再生する』と欠点に目をつぶって再獲得に至ったみたいです。打線向上が急務のチームにしては、ちょっとのんびりしているような気もしますが(苦笑)」

アルモンテアルモンテ

ヤクルトのケラは150キロ台後半のフォーシームと、鋭く曲がる130キロ前後のカーブを操るクローザー候補。

「重い球質で四隅にキッチリ投げ分けるコントロールは素晴らしい。いい補強だと思います。ただ、メジャーに戻ったマクガフと比べると、ややストレートの伸びがないかな」

ケラケラ

広島のデビッドソンはサードを守る右のスラッガー。左足を大きく上げるフォームが印象的だが、このタイプは日本の野球では通用しづらいといわれる。ただし、「新井貴浩新監督は本人がフォームを変えると決めるまで助言しない方針」(前出・スポーツ紙記者)なのだとか。

デビッドソンデビッドソン

「スイングそのものはシャープなので、フォーム改造に成功したら化けて活躍する可能性が大きい打者ですね」

逆にあまり目立たないが、他球団から警戒されているのが楽天のフランコ

「派手さはないですが、ミートがうまくて無理に強振せず、それでも打球が飛んでいく右の長距離砲。数多い候補の中から石井一久監督が指名したとも聞きます。オープン戦では3番で起用され結果を出してきましたが、もし彼が5番か6番あたりに入るようだと、本当にしぶとくて厚みのある打線になりますね」

フランコフランコ

近年、新外国人の"当たり率"が低い西武。投手のティノコはそこそこやりそうだが、野手陣は今季も期待薄か。

「左のペイトンは小粒で、右のマキノンもスラッガーとの触れ込みでしたがあまりパワーを感じない。オープン戦終盤には彼らを1、2番で使っていましたが、それなら若い日本人選手に出番を与えたほうがいいのでは、と思ってしまいます」

ティノコティノコ

ちなみに、育成や移籍・復帰を含め今季の新外国人選手は総勢42人。これ、記憶にある限り最多です。さあ、チームを救うのは誰だ?

【2023プロ野球新外国人42名・全員ガチ採点】

評価は上から順にABCDEの5段階
*年俸は推定
*年齢は今季開幕時点
*特別な表記のないコメントはその選手と同じリーグの球団に所属する先乗りスコアラーの寸評

【セ・リーグ】

■バウアー Trevor Bauer[DeNA] 
評 価【A】 
32歳/出身:アメリカ/前所属:ドジャース 
投手/右投右打/【年俸】4億円 
日米の使用球の違いを確かめるべくボールを実際に切ってみたという研究肌のサイ・ヤング賞右腕。ただ「短気な性格とも聞く」から油断は禁物

■ウェンデルケン J.B.Wendelken[DeNA] 
評 価【B】 
30歳/出身:アメリカ/前所属:ダイヤモンドバックス 
投手/右投右打/【年俸】1億2000万円 
リリーフでメジャー通算144登板。「重い球質のストレート、スライダー、シンカー。重要な場面を任されそう」

■アンバギー Trey Amburgey[DeNA] 
評 価【D】 
28歳/出身:アメリカ/前所属:マリナーズ傘下マイナー 
外野手/右投右打/【年俸】3500万円 
「パワーはあるが引っ張り専門で選球眼もイマイチ。故障離脱中のオースティンが戻るまでの代役程度の期待かな」

■ノイジー Sheldon Neuse[阪神] 
評 価【C】
28歳/出身:アメリカ/前所属:アスレチックス 
外野手/右投右打/【年俸】1億7900万円 
広角に打てると岡田監督が獲得を熱望も、昨季メジャーでは打率2割ちょっと。「日本では打率2割4分、ホームラン16、17本かな」。オフの趣味は狩猟 

ノイジーノイジー

■ミエセス Johan Mieses[阪神] 
評 価【E】 
27歳/出身:ドミニカ/前所属:レッドソックス傘下マイナー 
外野手/右投右打/【年俸】6800万円 
「パワーは◎だが緩急に弱い。外野守備は草野球並み。スタメンは難しいのでは」。東京五輪ドミニカ代表で元阪神の呉昇桓から本塁打

ミエセスミエセス

■B.ケラー Brian Keller[阪神]  
評 価【B】 
28歳/出身:アメリカ/前所属:レッドソックス傘下マイナー 
投手/右投右打/【年俸】8100万円 
身長191㎝の先発右腕。「150キロ超の速球とカーブで打たせて取るタイプ。派手さはないがローテは守りそう」

■ビーズリー Jeremy Beasley[阪神] 
評 価【C】 
27歳/出身:アメリカ/前所属:ブルージェイズ 
投手/右投右打/【年俸】1億1000万円 
故障から実戦復帰。ベンチプレス120kgが自慢で、小籠包とみそラーメンがお気に入り。7月に子供が生まれる予定

■ビーディ Tyler Beede[巨人] 
評 価【B】 
29歳/出身:アメリカ/前所属:パイレーツ 
投手/右投右打/【年俸】1億6000万円 
メジャー通算7勝16敗。最速150キロ以上でカーブやチェンジアップが有効。「ただ好不調がハッキリしている。10勝しても10敗するタイプ」

■グリフィン Foster Griffin[巨人] 
評 価【A】 
27歳/出身:アメリカ/前所属:ブルージェイズ 
投手/左投右打/【年俸】1億円 
「投球の約半分がカットボールで、球を動かし打ち取るタイプ。豪腕ではないが制球が良く、巨人が獲得した投手では久々の有望株では?」

■ブリンソン Lewis Brinson[巨人] 
評 価【C】 
28歳/出身:アメリカ/前所属:ジャイアンツ 
外野手/右投右打/【年俸】1億3000万円 
「打力は微妙なところだが守備はOK」。外見は在籍2年目のウォーカーと激似で、過去にモデルの経験もあるというイケメン。そして性格はマジメ

ブリンソンブリンソン

■メンデス Yohander Mendez[巨人] 
評 価【B】 
28歳/出身:ベネズエラ/前所属:メキシコリーグ 
投手/左投左打/【年俸】4000万円 
チェンジアップが主武器の昨季メキシカンリーグMVP左腕。ピカチュウが大好きで来日時にもグッズを持参

■ロペス Yoan Lopez[巨人] 
評 価【B】 
30歳/出身:キューバ/前所属:メッツ 
投手/右投右打/【年俸】1億1000万円 
2019年にはメジャーで70登板。WBCキューバ代表を辞退して巨人キャンプに参加し、そこでスプリットを覚えた

■ケラ Keone Kela[ヤクルト] 
評 価【B】 
29歳/出身:アメリカ/前所属:ドジャース傘下マイナー 
投手/右投右打/【年俸】1億3200万円 
「最速159キロの守護神候補。21年のトミー・ジョン手術の影響と、クイックができないのが不安材料」。『ドラゴンボール』のピッコロが好き

■ピーターズ Dillon Peters[ヤクルト] 
評 価【C】
30歳/出身:アメリカ/前所属:パイレーツ 
投手/左投左打/【年俸】1億円 
「投球の大半が変化球という超技巧派左腕。制球は○だが、これといった決め球がなく評価は微妙」。エンゼルスで大谷とチームメイトだったことも

ピーターズピーターズ

■エスピナル Raynel Espinal[ヤクルト] 
評 価【C】 
31歳/出身:ドミニカ/前所属:レッズ 
投手/右投右打/【年俸】8800万円 
マイナー通算40勝。「高速チェンジアップが主武器。伊藤智仁投手コーチから伝授されたスライダーはまだ微妙」

■アキーノ Aristides Aquino[中日] 
評 価【C】 
28歳/出身:ドミニカ/前所属:レッズ 
外野手/右投右打/【年俸】1億6800万円 
「当たれば飛ぶが、変化球への対応に苦しんでいて、なかなか当たらない。化ければ怖いが、今のままではビシエドの発奮材料にもならなそう」

■アルモンテ Zoilo Almonte[中日] 
評 価【D】 
33歳/出身:ドミニカ/前所属:メキシコリーグ 
外野手/右投両打/【年俸】3000万円 
3年ぶりに中日復帰。長いモジャヒゲは健在だが、「変化球に対応しきれないのも相変わらず。年俸が安いとはいえ、必要かどうか......」

■カリステ Orlando Calixte[中日] 
評 価【D】 
31歳/出身:ドミニカ/前所属:メキシコリーグ 
内野手/右投右打/【年俸】3000万円 
「非力だがコンタクトは○。ショートの守備もまずまず」。内外野を守れるのもウリ。肉食獣のキバの首飾りがお守り

■デビッドソン Matt Davidson[広島] 
評 価【C】 
32歳/出身:アメリカ/前所属:アスレチックス 
内野手/右投右打/【年俸】7700万円 
マイナー通算226本の長距離砲。「左足を大きく上げる打撃フォームは日本の投手には不向きで修正が必要」。白髪交じりのアゴヒゲが渋い

【パ・リーグ】

■オスナ Roberto Osuna[ソフトバンク]  
評 価【A】 
28歳/出身:メキシコ/前所属:ロッテ 
投手/右投右打/【年俸】6億6500万円 
昨季途中入団のロッテで守護神を務めた。「160キロ近い剛速球とチェンジアップがいい。活躍は間違いなし」。ちなみにメキシコ時代からヤクルトを愛飲

■アストゥディーヨ Willians Astudillo[ソフトバンク] 
評 価【C】 
31歳/出身:ベネズエラ/前所属:マーリンズ 
内野手/右投右打/【年俸】1億8000万円 
母国での愛称は"亀"。確かにスピードはない。「昨季マイナーで打率3割。ストレートには強いが、変化球、特に落ちる球に弱そうな打者」

アストゥディーヨアストゥディーヨ

■ホーキンス Courtney Hawkins[ソフトバンク] 
評 価【E】 

29歳/出身:アメリカ/前所属:米独立リーグ 
外野手/右投右打/【年俸】6600万円 
米独立リーグ2冠。パワーはあるが日本の投手に対応しきれず落ち込み気味。右打者なのに左投手が苦手なのも痛い

■ガンケル Joe Gunkel[ソフトバンク] 
評 価【C】 
31歳/出身:アメリカ/前所属:阪神 
投手/右投右打/【年俸】1億6000万円 
「阪神ではそこそこ投げたが、競争の激しいソフトバンクでは2軍落ちも」。オフに教員経験あり

■カスティーヨ Luis Castillo[ロッテ] 
評 価【A】
28歳/出身:ドミニカ/前所属:タイガース 
投手/右投右打/【年俸】9000万円 
東京五輪ドミニカ代表右腕で昨季メジャーデビュー。「スリークオーターから繰り出すシンカーがいい。リリーフなら十分に戦力になる」

■メルセデス C.C.Mercedes[ロッテ] 
評 価【C】 
29歳/出身:ドミニカ/前所属:巨人 
投手/左投両打/【年俸】9000万円 
6年在籍した巨人に見切りをつけられロッテに拾われた。「スタミナは十分。問題は制球がイマイチなことですが、吉井監督が化けさせるか」

■ペルドモ Luis Perdomo[ロッテ] 
評 価【B】 
29歳/出身:ドミニカ/前所属:ブルワーズ 
投手/右投右打/【年俸】1億6000万円
「150キロ前後の動く球で打者を打ち取るタイプで制球力もある。リリーフとしての難点はクイックができないこと」

■ポランコ Gregory Polanco[ロッテ] 
評 価【C】 
31歳/出身:ドミニカ/前所属:巨人 
外野手/左投左打/【年俸】2億円
メルセデス同様ロッテに拾われるも、来日時は体重増。まだ31歳と働き盛りだけに期待したい

■ティノコ Jesus Tinoco[西武] 
評 価【B】 
27歳/出身:ベネズエラ/前所属:レンジャーズ 
投手/右投右打/【年俸】1億円 
「ぱっと見はダルビッシュのような投球フォーム。最速155キロで変化球も○。リリーフなら十分働きそうですが、守備がダメなのは不安要素」

■マキノン David MacKinnon[西武] 
評 価【C】 
28歳/出身:アメリカ/前所属:アスレチックス 
内野手/右投右打/【年俸】9000万円 
「スラッガータイプだがコンタクト率は低く、現状は甘い球しか打てない感じ。主軸として期待するのは......」

■ペイトン Mark Payton[西武] 
評 価【E】 
31歳/出身:アメリカ/前所属:ホワイトソックス 
外野手/左投左打/【年俸】8000万円 
メジャー通算40試合で打率1割6分4厘。「身長173㎝の巧打者タイプだが、正直言って非力。それなら日本人の若手有望株を使うべきでは」

ペイトンペイトン

■マルティネス Ariel Martinez[日本ハム] 
評 価【C】 
26歳/出身:キューバ/前所属:中日 
捕手/右投右打/【年俸】8000万円 
WBCキューバ代表。中日時代は捕手として評価されず一塁や左翼を守ったが、本人は捕手を希望。「新庄監督なら打撃優先で正捕手にするかも」

■フランコ Maikel Franco[楽天] 
評 価【B】 
30歳/出身:ドミニカ/前所属:ナショナルズ 
内野手/右投右打/【年俸】1億円 
「メジャー通算130本塁打。コンタクト能力にも長け、豪快な一発というより渋く打点を稼ぐタイプ。本来は6番あたりが向いている」

■バニュエロス Manny Banuelos[楽天] 
評 価【C】 
32歳/出身:メキシコ/前所属:パイレーツ 
投手/左投右打/【年俸】1億円 
「球威、球速、変化球のキレ、すべて"並"のレベル。肘の故障をしてから技巧派になったとか。先発候補らしいけど苦労しそう」

バニュエロスバニュエロス

■ニックス Jacob Nix[オリックス] 
評 価【A】 
27歳/出身:アメリカ/前所属:パドレス傘下マイナー 
投手/右投右打/【年俸】2000万円 
メジャーでは2018年の2勝だけだが、「簡単にストライクが取れるし、最速150キロ以上、変化球の制球も〇。メジャーより日本向きかも」

■ゴンザレス Marwin Gonzalez[オリックス] 
評 価【D】 
34歳/出身:ベネズエラ/前所属:ヤンキース 
内野手/右投両打/【年俸】1億8000万円 
メジャー通算107本塁打の実績を誇り、17年には3割・23本を記録。しかし近年は成績が低空飛行。「両打ちだが一発長打は右だけ。左は非力ですね」 

■コットン Jharel Cotton[オリックス] 
評 価【B】 
31歳/出身:米領バージン諸島/前所属:ジャイアンツ 
投手/右投右打/【年俸】9000万円 
テンポよく投げる中継ぎ要員。「鋭く落ちるチェンジアップが武器。制球もいい」。両耳のピアスがチャームポイント

■シュウィンデル Frank Schwindel[オリックス] 
評 価【D】 
30歳/出身:アメリカ/前所属:カブス 
内野手/右投右打/【年俸】9000万円 
元同僚の鈴木誠也に「日本の投手のフォークに注意」と助言されたが、今のところ苦手。吉田正尚の穴埋めは厳しい

【育成契約組】

■セデーニョ Leandro Cedeno[オリックス] 
評 価【D】 
24歳/出身:ベネズエラ/前所属:ダイヤモンドバックス傘下マイナー 
内野手/右投右打/【年俸】4000万円
2Aで30本塁打・93打点。年俸を見ても1軍予備軍

■オスーナ Jose Ozuna[ソフトバンク] 
評 価【B】 
16歳/出身:ドミニカ/プロ経験なし 
外野手/右投右打/【年俸】1000万円 
1軍でプレーするには数年かかるが身体能力抜群 

■ウレーニャ Estamy Urena[楽天] 
評 価【D】 
23歳/出身:ドミニカ/前所属:巨人 
内野手/右投右打/【年俸】990万円 
巨人では育成ながらイースタン・リーグ打点王に

■フェリス Daritzon Feliz[ロッテ] 
評 価【D】 
23歳/出身:ドミニカ/前所属:ドミニカリーグ 
投手/左投左打/【年俸】350万円 
「球速はない変化球投手。しかし制球も△」

■ルシアーノ Elvis Luciano[巨人] 
評 価【C】 
23歳/出身:ドミニカ/前所属:ブルージェイズ傘下マイナー 
投手/右投右打/【年俸】1000万円 
この若さですでにマイナー6球団を渡り歩いた