パリ五輪の開会式は競技場ではなく、セーヌ川で開催される予定だパリ五輪の開会式は競技場ではなく、セーヌ川で開催される予定だ

東京五輪では27個の金メダルを獲得した日本選手団。パリ五輪ではおそらくそれを上回って過去最高の金メダル獲得を見込めそうだ! 新年早々おめでたい、金メダル予想をいち早くお届けします!

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■日本の〝お家芸〟は複数メダルの期待大

今年7月に開幕するパリ五輪。各競技を取材するスポーツライターたちに金メダル候補を挙げてもらったところ......なんと最多で33個という予想が! 全員は紹介できないが、その中でも注目の選手を挙げていこう。

阿部一二三(柔道男子66㎏級) 阿部 詩(柔道女子52 ㎏級) 東京五輪に続き、昨年の世界柔道でも兄妹で金に輝いた阿部一二三(柔道男子66㎏級) 阿部 詩(柔道女子52 ㎏級) 東京五輪に続き、昨年の世界柔道でも兄妹で金に輝いた

メダルラッシュが期待できるのは、日本の〝お家芸〟である柔道と女子レスリング。まず、団体も含めて9個の予想となった柔道の最注目は、東京五輪で共に金メダルを獲得した阿部一二三・詩の兄妹だ。長く五輪を取材するスポーツライターの折山淑美氏も太鼓判を押す。

「技のキレ、力強さが増し、経験も積み重なって試合を優位に進めるうまさも加わった。この二人は盤石です」

さらに折山氏は、ほかの階級に関しても大きな期待を寄せた。

「男子は軽い階級ほどチャンスがありそうですが、男子最軽量60㎏級の永山竜樹は2大会連続でメダルを獲得した髙藤直寿を直接対決で下して代表内定を決めた実力者です。

女子最軽量の48㎏級の角田夏実は阿部 詩と同じ52㎏級から階級を下げた選手ですが体力があり、筋力も高い。昨年12月のグランドスラム東京では、すべて関節技で一本を決めて優勝した異色の選手でもあります」

女子レスリングは全6階級中4階級を制覇すると予想。

「50㎏級の須﨑優衣は対海外勢に86連勝中、53㎏級の藤波朱理は127連勝中と国際大会でも無双状態です。9月の世界選手権では女子レスリングで金メダル4個、銀メダル1個を獲得しましたが、パリ五輪では全階級で日本選手が表彰台に上る光景が見られるかもしれません」

一人で2個の金メダルが期待できそうなのは、体操の橋本大輝だ。五輪初出場の東京大会では史上最年少(19歳355日)で個人総合を制し、種目別鉄棒でも金メダルを獲得したが、パリ五輪でも同種目での金メダルが有力だ。

「橋本は体操選手としてのセンスが高く、技の正確さ、美しさも抜群。演技の途中でも、状況次第で技を変えられる器用さも備えていますから、2大会連続の2冠に期待です」

■陸上、室内競技も有力選手がズラリ

陸上では、女子やり投げの世界ランキング1位、北口榛花に注目。昨年8月の世界選手権では最終投擲で劇的な逆転劇を見せ、日本女子フィールド種目初の金メダルを獲得。一躍ヒロインになった。

「チェコのコーチに指導を受け、ウエイトトレーニングと助走に力を入れた効果が実を結んでいます。安定して好記録を出せるようになりました」

北口榛花(陸上女子やり投げ) 昨年の世界陸上で金メダルを獲得。調子は上がっている北口榛花(陸上女子やり投げ) 昨年の世界陸上で金メダルを獲得。調子は上がっている

トラック競技でも、男子110mハードルの泉谷駿介に日本勢初のトラック金メダルに期待がかかる。折山氏はこう話す。

「海外勢の体格とパワーに圧倒されて弱気な発言をすることもありましたが、今は自信に満ちています。身長は175㎝と小柄ですが、それを逆手に取ってハードル間の走りの精度を磨き、レース後半で加速ができる。昨年の世界選手権では足がつりながらも5位。万全の走りができたら、金メダルも夢ではありません」

卓球 女子団体 エースの早田ひなを中心に王者・中国に挑む卓球 女子団体 エースの早田ひなを中心に王者・中国に挑む

室内競技でも金メダル候補の選手は多い。3大会連続でメダルを獲得中の卓球女子は団体での〝打倒・中国〟を目指す。牽引するのは、代表内定確実の早田ひな。東京五輪では控えだった早田の進化についてスポーツライターの井本佳孝氏はこう分析する。

「もともと強力なフォアドライブが武器でしたが、サーブやブロックなどほかの技術を磨いたことで、武器を最大限に生かせるようになりました。国際大会でも中国のトップ選手と打ち合える場面が多くなりましたので、高い中国の壁を乗り越えてほしいです」

バドミントンで期待は、女子シングルスの山口 茜と、混合ダブルスの東野有紗・渡辺勇大ペア。折山氏はこう話す。

「特に世界ランキング3位(2023年12月19日時点)の山口は好調を維持しています。いわゆる天才タイプでラケットさばきが巧み。冷静に相手を見て〝穴〟を見つける視野の広さもあります。同ランク2位の東野・渡辺ペアもコンビネーションに円熟味が増してきました。東京五輪で銅メダルだった悔しさを晴らしてくれるでしょう」

江村美咲(フェンシング女子サーブル) 昨年の杭州アジア大会では日本選手団の旗手を務めた。実力十分江村美咲(フェンシング女子サーブル) 昨年の杭州アジア大会では日本選手団の旗手を務めた。実力十分

続けて、フェンシング女子サーブルに出場する、日本人選手初の世界選手権2連覇を果たした江村美咲も絶賛した。

「総合力が高くセンスにあふれている。昨年9月のアジア選手権の団体準決勝(韓国戦)でも、終盤で9点差からの逆転勝ちを呼び込むなど爆発力もあるので、苦境でも巻き返せる選手です」

また、男子フルーレ団体も優勝すると予想。「強化が進んでいる」というフェンシングの複数メダルに期待だ。

東京五輪で3つのメダルを獲得したボクシングは男子の二人が有力。格闘技に詳しいスポーツライターの篠崎貴浩氏はこう話す。

「すでに代表内定を決めている男子71㎏級の岡澤セオンはスピードと高い守備力で相手を圧倒します。東京五輪では金メダルを獲得した選手に2回戦で敗れましたが、今回はやってくれるでしょう。

一方、男子51㎏級の坪井智也もスピードがある選手ですが、より攻撃的で手数が多い。二人の手が、決勝のリングで高く掲げられる場面が見たいですね」

■スケボーと新競技でメダルラッシュ?

東京五輪から採用され、日本勢のメダル獲得に沸いたスケートボードはパリ五輪でもメダルラッシュが見られそう。

街中のようなコースで競う「ストリート」、複雑なくぼ地状のコースで競う「パーク」があるが、Xゲームなどエクストリームスポーツを取材するスポーツライターの白鳥純一氏は「特に女子はどちらの種目も日本勢が上位を占めそうです」と語る。

「ストリートは初出場の織田夢海と、東京五輪で13歳で金メダルを獲得した西矢 椛。パークは共に前回のメダリストの四十住さくら開 心那を候補に挙げましたが......ほかの選手が出ても金メダルを十分に狙えるほど層が厚いです」

男子ストリートは、東京五輪金メダリストの堀米雄斗は「大会出場の間隔を空けながら調整している」ようだが、同大会9位だった白井空良が好調だという。

「昨年12月の世界選手権で初優勝。技のはやり廃りに左右されず、オリジナルの技が多いのが魅力です。結果もついてきて、自信を深めていると思います」

そして、パリ五輪で初めて正式種目に採用された、ダンススポーツの一種「ブレイキン」でも日本勢の活躍が見られそうだ。同種目はDJが即興で流す音楽に合わせ、1対1でダンスを競い合う。

採点基準は技術点(40点満点)、表現点(30点満点)、構成点(20点満点)、バトル点(10点満点)の4つ(パリ五輪での基準は未確定)。ブレイキンの各大会も取材する白鳥氏は、まず男子の金メダル候補に昨秋のアジア大会の優勝でいち早く五輪切符を手にした半井重幸を挙げた。

「フィジカルの強さを生かしたスピード感のあるムーブ、音楽に動きを同調させる〝音ハメ〟の評価も高い選手。パリ五輪で金メダルを獲得すれば、彼の〝Shigekix〟というダンサーネームも日本中に広まりそうですね」

女子は二人の選手を挙げたが、注目は40歳の福島あゆみ。19歳でカナダに留学し、21歳からブレイクダンスを始めたが、30代後半に入ってから全日本選手権を初制覇、世界選手権も3年連続表彰台と、パリ五輪出場に向けて邁進している。

「独特な細かくキレのある動きで観客を魅了する選手です。掃除機や雑巾をかける動きなどからインスピレーションを得ているようで、本人も自分の動きを〝お掃除スタイル〟と呼んでいます。日本のブレイキン第一人者が、五輪で輝く姿が見たいです」

日本勢の活躍に期待したい。