球界最注目の右腕・山下舜平大投手に中川絵美里が直撃! 球界最注目の右腕・山下舜平大投手に中川絵美里が直撃!

身長194㎝、体重102㎏、ストレートの自己最速は160キロ。鳴り物入りでメジャー入りしたドジャース・山本由伸投手の"後継者"と目される、球界最注目の右腕・山下舜平大(オリックス・バファローズ)

決して順風満帆なプロ生活を送ってきたわけではない彼が、包み隠さず本音で語ってくれた苦悩と野望、そのすべて。スポーツキャスター・中川絵美里が聞いた。

■"成長痛"との闘い。見つけた答えは

中川 いつも画面越しに拝見していますが、こうしてお会いすると昨シーズンよりもさらに体が大きくなった印象があります。実際、体重はどのくらい増えましたか?

山下 7㎏ぐらいですね。

中川 昨年8月に腰の張りを訴えられて、27日には出場選手登録を抹消。9月23日に第3腰椎分離症と診断され、長期離脱を余儀なくされたわけですが、その間、トレーニングに励まれて。でも、7㎏増量はかなり大変だと思いますが......もともと体質的に増やしやすいほうですか?

山下 いや、もともと細いタイプでした。でも、食事やトレーニングでいかに増やすか、いろいろ勉強していったら、どんどん増えましたね。

中川 わざわざ低温調理器具も購入されたそうですね。

山下 ええ、寮生活なので三食しっかり出されるんですが、さらに間で食事をするために買ったんです。でも、料理ってめちゃくちゃめんどくさいですね(苦笑)。自分の部屋には調理スペースもないので、片づけとか大変だなぁって。

実は甘いものが大好きだという山下。「そこまでの強い欲はないんですけどね。節制も苦ではないですが、本当は食べられるものなら食べたいというのが本音です(笑)」©ORIX Buffaloes 実は甘いものが大好きだという山下。「そこまでの強い欲はないんですけどね。節制も苦ではないですが、本当は食べられるものなら食べたいというのが本音です(笑)」©ORIX Buffaloes

中川 その腰椎分離症ですが、成長期のアスリートに多い病気だそうで。入団2年目には成長痛にも悩まされましたよね。そういった病気と向き合ってきて、ご自身で学びはありましたか?

山下 ......そういう病気にかからないのが一番なんでしょうけど、診察時に「成長がいまだ止まっていない」と言われまして。だからといって、トレーニングをためらうのもどうかと思うし、病気におびえていてはやれるものもやれないので、開き直りが必要だなって感じましたね。

中川 だからこそ、ただ体重を増やすだけではなくて、年間通じてしっかり戦えるように体を大きくしたわけですね。

山下 そうです。馬力をつけるというか、自分はパワーで投げるピッチャーだと思っているので、それも武器になるだろうと......。目先だけにとらわれず、トレーニングは継続してやっていきたいですね。今やっていることが3年後に表れるかもしれないですし。

山下舜平大

中川 手応えは着実に?

山下 ええ、やっぱりこれまでとの違いは感じています。ギャップっていうんですかね、今は自分の技術を鍛え上げたフィジカルに合うようにするための途中段階なので、難しくて苦しい部分もあります。

でも、ギャップを感じるということは、それだけオフシーズンで蓄積したものがあるからだと。パワーアップさせたフィジカルに技術が追いついたら、今まで出せなかったようなパフォーマンスが出せるんじゃないかと思います。

■オリックス投手陣、その強さの秘訣

中川 昨年は1軍デビューがいきなり開幕戦。それから16試合に登板、9勝3敗で防御率は1.61をマーク。新人王も獲得しました。1軍の舞台でご自身が磨き上げてきた真っすぐやカーブなどは、ある程度通用するという実感はつかめましたか?

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高橋史門

高橋史門たかはし・しもん

エディター&ライター。1972年、福島県生まれ。日本大学在学中に、『思想の科学』にてコラムを書きはじめる。卒業後、『Boon』(祥伝社)や『relax』、『POPEYE』(マガジンハウス)などでエディター兼スタイリストとして活動。1990年代のヴィンテージブームを手掛ける。2003年より、『週刊プレイボーイ』や『週刊ヤングジャンプ』のグラビア編集、サッカー専門誌のライターに。現在は、編集記者のかたわら、タレントの育成や俳優の仕事も展開中。主な著作に『松井大輔 D-VISIONS』(集英社)、『井関かおりSTYLE BOOK~5年先まで役立つ着まわし~』(エムオンエンタテインメント※企画・プロデュース)などがある。

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