「18人で中2日の連戦をこなすのは大変。OAも含めて呼びたい選手を必ず呼べるわけではない。大岩監督もギリギリまで悩むだろうね」 「18人で中2日の連戦をこなすのは大変。OAも含めて呼びたい選手を必ず呼べるわけではない。大岩監督もギリギリまで悩むだろうね」

18人しか選べないというのは本当に大変。僕が監督だったら悩んで眠れなくなるよ。

7月3日に発表されるパリ五輪代表メンバー、大岩監督がどんな18人を選ぶのか、僕なりに予想してみた。

まずGKは小久保(ベンフィカ)と鈴木彩(シントトロイデン)のふたり。鈴木彩にはA代表経験があるけど、小久保はアジア最終予選も先日の米国遠征も高いレベルでずっと安定している。先発は小久保でいいだろう。

サイドバックは左に大畑(浦和)、右に関根(柏)。大畑は小柄(168㎝)だけど、スピードがありボール扱いもうまい。あの攻撃力はチームの武器になる。関根は187㎝のサイズが魅力。3バックの右でも使えるし、クロスの精度も高く、柏の大先輩である酒井宏(浦和)を超える可能性があるね。そして、控えには両サイドをこなせる内野貴(デュッセルドルフ)かな。

激戦なのがセンターバック。西尾(C大阪)はアジア最終予選の中国戦で退場したけど、Jリーグで継続して結果を出しているし、米国遠征でも落ち着いてプレーしていた。最終予選で成長した高井(川崎)はやはり192㎝の高さが武器。さらに最終予選で2点を決めて得点力のあるところも見せた木村(鳥栖)。そしてクレバーで1対1に強い鈴木海(磐田)。

普通ならこの4人で決まりだと思うんだけど、オーバーエイジ(OA)枠で板倉(ボルシアMG)と谷口(アルラーヤン)の名前が取り沙汰されている。そうなると、木村と鈴木海が外れてしまうのかな。

中盤はOA枠での内定報道があった遠藤(リバプール)、最終予選でキャプテンを務めた藤田(シントトロイデン)、同じくボランチの山本(シントトロイデン)、さらに攻撃力が持ち味の松木(FC東京)と荒木(FC東京)。

大岩ジャパンの基本システムの4-3-3なら、遠藤と藤田のダブル・ボランチでスタートして、点が欲しいときには遠藤をアンカーにして藤田を前に出して松木と並べる。

藤田は守備の強さはもちろん、キープ力もあるし、丁寧なパスを出せるし、展開力もある。遠藤が加わっても、このチームに欠かせない。松木は攻守のつなぎ役もできるし、ペナルティエリアに入ってシュートも打てる。荒木はこの3人とはタイプが違って、よりFWっぽい選手だね。

そして前線は左に斉藤(スパルタ)。頼もしい選手が戻ってきた。スピードがあって個人技もある。僕は彼が横浜FCでプレーしていた10代の頃から注目していたけど、本当にいい選手なんだよ。五輪でも期待大だ。

同じ左には平河(町田)もいるけど、彼は左右どちらでもプレーできるので当確だろう。Jリーグでも相変わらず好調だしね。

ワントップは細谷(柏)と藤尾(町田)。ふたりとも気持ちと体の強さがあって、体の大きな相手との競り合いも嫌がらない。攻守の切り替えも早く、前線からの守備でもチームに貢献している。

細谷は戦車みたいに迫力のあるドリブルをするよね。藤尾は右サイドもできる器用さもあるし、町田では平河と共に勝負強さを見せている。どうしても点が欲しい展開になれば、細谷と藤尾のツートップもありだ。

久保(レアル・ソシエダ)を呼べなかったのは痛いし、A代表経験のある選手も少ないけど、こうやって見るといいメンバーが揃った。期待したいね。

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