今やアジア全域で流行しているスマホアプリ「LINE」。今春から、このLINE上で使われるスタンプを個人が描いて、自由に販売できるようになった。それが「LINEクリエイターズスタンプ」だ。人気クリエイターの中にはサラリーマンの平均月収を超える収入を得ているというではないか! そこで、実際にスタンプを販売している人に話を聞いた。
「正直、どれだけの収入になるかはわかりませんでしたが、イラストを描くのは得意だったので、少しでも収入の足しになればと思って始めました」と語るのは、LINEクリエイターの窪田さん(仮名)。20代の、ごく一般的な専業主婦だ。LINEスタンプのランキングでは、最高20位台に入ったこともあるという。
「30位くらいに入れたときには、一日の収入が3万円前後。多い月では、1ヵ月で150万円ほどの収入になり驚きました」
だが、これは日本向けのLINEマーケットに出品しただけの金額。窪田さんの知り合いには、国外のマーケットでもスタンプを販売するクリエイターがいて、窪田さんの収入の倍を稼いでいたという。それではなぜ窪田さんは、国内限定で販売したのか?
「申請する際に、国外でも販売できるよう希望しても、イラストに日本語が入っていると日本向けと認定され、自動的に国内のみの販売になってしまうようです」
それでも通常では考えられない収入だ。どれだけの時間でスタンプを描けるのだろう?
「どんなイラストを描くかを考えるのに一番時間がかかります。そうした構想は、普段違うことをしているときに、ふと思いつきます。描く時間は、40個の下書きをするのにだいたい1時間程度です。本番を描くのには、4日から1週間くらいですね」
もちろん、うまくいけばの話だが、最短4日で描いたイラストが、月に150万円になると考えると夢が広がるではないか!
「一時的に上位に入るスタンプもありますが、徐々に順位は下がっていきます。収入をキープするのは、難しいですね」
(取材・文/滝田勝紀 河原塚英信)