利用者5500万人を誇るLINEが、ついにMVNO(格安SIM)業界に殴り込みをかけてきた! その名も「LINEモバイル」。
サービスの概要はざっとこんな感じ。
●利用料は月額最低500円(税別)から。
●トークの送受信(スタンプや画像・動画を含む)、タイムラインの投稿・閲覧、無料通話などが使い放題。
●ツイッター、フェイスブックの投稿・閲覧のデータ通信量をカウントしないプランも提供。
「LINE」PRチームが胸を張る。
「LINEに加え、フェイスブック、ツイッターのデータ通信量もカウントしないので、アンリミッテッド(無制限)なコミュニケーションができます。しかも、月額500円から。コストパフォーマンスも優れていると自負しています」
ITジャーナリストの三上洋氏もこううなる。
「MVNO業界にはスーパー、家電販売店、プロバイダーなど200社以上が参入しています。そのため、価格競争が激しく、月額1000円以下は当たり前。また、LINEのデータ通信がタダというMVNOもすでにあります。なので、月額500円からという料金プランには、それほど驚きはありません。
衝撃的なのはLINEに加え、ツイッター、フェイスブックのデータ通信も使い放題という点です。こんな仰天プランは聞いたことがない。3月24日の発表会でも、LINE側がその点を説明した瞬間、会場の報道陣が『うぉ~』とどよめいたほどでした」
確かに、既存のMVNOは安い分、データ通信量も1、2ギガ止まり。そのため、ちょっと使い込むとパケットオーバーとなり、最大通信速度が200kbps前後にがくんと落ちてしまう。これではスマホがサクサクと動かず、ストレスがたまるだけだ。
LINEミュージックも無料になる!?
三上氏が続ける。
「今のスマホ利用者はLINE、ツイッター、フェイスブックしか使わないケースも多いんです。そういうユーザーにとっては、定額制でその3つが使い放題になる『LINEモバイル』は魅力的なサービスとなります。さらに、LINEミュージックも無料になるのではとの噂もあり、事実なら、つけっ放しのBGM代わりとしても楽しめる。既存キャリアから『LINEモバイル』へ乗り換えるユーザーはかなり出てくるのではないでしょうか?」
ただ、デメリットがないわけではない。
「ユーザーが一度に増えすぎると、通信速度が遅くなる可能性があります。それと、スマホ端末とSIMをセットで発売するかどうかが未定と聞いています。もし、SIMだけの発売であれば、スマホはSIMフリーのタイプが必要となる。設定方法も含めて、携帯電話の知識がないとうまく使いこなせないというケースも出てくるかもしれません」(三上氏)
とはいえ、月額500円から使い放題というプランはあまりにも魅力的。
1万円から2万円の格安スマホと組み合わせて、SNS専用のサブスマホにするなどの使い方が広まれば、ドコモやau、ソフトバンクといったメガキャリアを脅かす存在になるかも!?
(取材・文/本誌ニュース班)